【科目別】地理の成績を伸ばせる塾・予備校はどこ? 大学受験生のための選び方を紹介!

大学受験では、社会の科目は「地歴公民(地理・歴史・公民)」に分かれています。このうち、地理は受験できる学校が比較的少ない科目です。しかし、東京大学や京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学をはじめとした難関大学でも、地理で受験できる学部は存在します。

地理が好きだったり得意だったりする人の場合、大学受験で地理を利用しない手はありません。自分の志望大学の学部が地理で受験できる場合、積極的に勉強して、安定して高得点を取れるようにしましょう。

そんな地理選択の受験生がさらに成績を伸ばすには、塾や予備校に通う方法がおすすめです。この記事では、プロの講師から地理を習うメリットや、地理の力を伸ばせる予備校の選び方をご紹介します。

塾や予備校で地理を学ぶ意味ってあるの?

「地理は暗記科目だから予備校はいらない」と思っている人もいるかもしれません。しかし、塾や予備校で地理を習うメリットは大いにあります。ここでは、その理由を解説します。

地理は独学しづらい科目!

先述したように、地理を利用して受けられる大学・学部はそれほど多くありません。そのため、地理は参考書や問題集の数が少なく、独学しづらい科目と言えます。高校でも、地理はあまり力を入れて教えないことが多いようです。ですので、地理で受験する場合は塾や予備校でプロの講師から指導を受ける方がいいでしょう。

二次試験で地理が必要な人は独学だと不十分

確かに地理は暗記科目です。大学入学共通テストだけなら、一問一答形式でひたすら暗記する方法でも間に合うかもしれません。しかし、二次試験は暗記だけで通用するものではありません。

地理では、「どの国とどの国の輸出量を比較しているのか」「この統計は何年のものか」「何年間にわたってデータが取られたのか」など、さまざまな事柄を踏まえて一つの答えを導き出す問題が出題されます。このような問題を解くには論理的思考力が必要ですが、これは独学ではなかなか身に付きません。そこで塾や予備校が役立ちます。

そこで役立つのが塾や予備校です。特に予備校に通うことをおすすめします。塾には大学生のアルバイト講師も多いのですが、予備校のプロ講師は受験対策に特化して地理を教えており、毎年多数の受験生を合格に導いています。

地理のプロ講師は、ある地理的な現象がなぜ生じるのか、その仕組みや因果関係を分かりやすく解説してくれます。初心者には基礎から教えてくれますし、すでにある程度の学力がある学生にはさらに高度な知識を与えてくれます。生徒の学力に合わせて教えてくれるのが予備校の良いところです。

二次試験では、参考書に書かれていないような専門的な知識を問う問題も出題されることがあります。学校の授業だけでは、このような問題に太刀打ちできません。しかし、予備校で難関大対策などのハイレベルな講義を受ければ、より高得点を目指すことも可能です。

予備校の授業は分かりやすい、最新情報も得られる

予備校のプロ講師は、受験生が覚えやすいようにさまざまな工夫を凝らしています。実際の授業では語呂合わせを教えたり、イラストを多用したりすることで印象に残り、知識が定着しやすくなります。

また、予備校講師は最新の受験情報を熟知しています。地理ではデータを活用する問題も多いのですが、このデータも毎年新しいものが使われる場合があります。予備校ではこのような最新情報も織り交ぜて解説してくれるので、予備校で学んだことは実際の試験で非常に役立ちます。

地理の成績を伸ばせる予備校を探すには?

予備校では、独学だと身に付けられない知識や解き方を教えてくれます。それでは、地理の成績が上がる予備校を探すには、どんなところを見ればいいのでしょうか。

豆知識や面白い情報を教えてくれる講師を探そう

地理を選択する受験生は、もともと地理好きな人が多いでしょう。そんな地理選択者が成績を伸ばしていくためには、「面白く学べる」ということが意外と重要です。授業の中で雑談をする講師もいますが、その中に地理の豆知識が詰まっていることもあります。雑談を聞いている時に「へえ」と思えるような面白さを感じたら、良い講師だと言えるでしょう。

また、生徒の身近なものや社会情勢と結びつけて、用語やデータを解説する講師もいます。単に暗記させるのではなく、さまざまな事柄をつなげて考えることで、地理に必要な「論理的思考力」を身に付けられるからです。

予備校のホームページなどでは、授業映像のサンプルを見られる場合があります。地理の授業映像を視聴してみて、興味深い話をしてくれる講師を探しましょう。

論述の添削をしてくれる講座を探そう

二次試験で論述が必要な場合、論述対策講座のある塾や予備校を選ぶようにしましょう。論述問題は自分では採点しにくいので、プロの講師から添削やアドバイスをしてもらうことをおすすめします。

少人数制の授業なら一人一人じっくり添削してもらえますので、受講人数や雰囲気もチェックしてみてください。地理は他の科目と比べて受講人数が少ないので、大手の予備校でもマンツーマンに近い形で教えてもらえることがあります。

大手予備校の地理講座の特徴とは? 実際の口コミもあわせてチェック!

大手と呼ばれる予備校にどのような地理の講座があるのかをご紹介します。当サイトでは、実際に予備校で地理を習った人にアンケート調査も実施しました。先輩たちの口コミもぜひ参考にしてください。

しかし、ここまでご紹介したように、地理を使う受験生は多くないので、各予備校でも地理の講座は少ない傾向があります。さらに地理の成績を伸ばしたい人は、オンライン予備校などもあわせて活用しましょう。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクール・東進衛星予備校では、映像授業で学習を進めていくので、好きな時間に自分のペースで勉強できます。約1万種の授業をラインアップしており、地理の講座も多くはありませんが用意されています。

「ベーシック地理」「地理B PART1」「地理B PART2」「ハイレベル地理B演習」「東大対策地理」と、基礎から応用、東大レベルまで、全五つの講義が提供されています。

地理が弱点だったので克服したいと考えて受講しました。

有名な講師の授業を選んで受けられるという点が良かったと思います。動画での授業だったので視覚的に解説されていたのがわかりやすくて大変良かったです。自分のレベルや志望校に合わせて講義を選べる所も良かったです。また時間に縛られず、自分のタイミングで受講できるのも動画講義の利点であると感じました。個室のブースに入り集中して講義を受けることができるので、勉強しやすい環境も整っている点も良いです。

私の学校の地理の先生がおじいちゃん先生で正直何を話しているのか、どこが重要なポイントなのかわからないと思ったので地理の授業を東進でとることにしました。

東進の講座はテキストだけでもその分野の重要なポイントが分かります。また、地理は毎年新しくなっていくものなので変わりやすい範囲の授業は10月くらいに映像をとるので最新のデータで学習することができます。国別の生産割合の表とかでどこをみたら判断できるのか細かく教えてくださるので本当に役に立ちました!

有名講師の授業を東京に行かなくても地方で受講できるため、テレビに出演されているような有名講師の授業を受けてみたい人にお勧め。

講師の方の話し方も上手く、退屈しない。授業に関連した雑学的な事も教えてもらえるので、その地域に関連した様々な事も一緒に学ぶ事ができるし、興味が湧いてくる。淡々と話しを聞いているだけだと飽きてしまい集中力が続かない人は受講してみるといいと思う。

河合塾

河合塾も、通年で開講されている地理講座は「共通テスト対策地理B(演習)」、通常レベルの「地理」、「東大地理」の三つのみとなっています。春期講習にはそもそも地理がないなど、短期講座であっても地理は充実していないようです。

しかし講師の実力には定評があり、「講師の話が面白くて成績が上がった」という口コミが目立ちます。

東大地理を受講していました。東大の二次試験の社会で地理を選択する人が少ないこともあって、私が受講していた現役生のクラスは4人ほどしかいませんでした。なので毎週論述の課題が出されて、次の週には返却があり私たちの出来に合わせた解説をして頂いていました。

そのおかげで、元々センター過去問でさえ60~70点しか取れない程度のレベルから、東大実践で偏差値65を記録するまでに地理論述ができるようになり、センターも本番では9割近く取れました。独学では論述添削は特に難しいので、信頼できる先生に毎週見てもらえたことが成績向上に直結したのだと思います。

予備校で受講する上でよかった点としては、好きな講師が選べる(自分に合った講師で授業が受けられる)点でした。

語呂合わせで覚えるのが得意な人はそれにあった講師、内容をストーリーとして覚えるのが得意な人はそれに合った講師という風に自分の頭にインプットしやすい講師が必ずいます。

地理だけでなく、他の科目においてもそうです。ネット授業や自習等いろいろな勉強方法がありますが、実際に教室で行われる50分の強制的な対面の講義においてはいかに頭の中にとどめておけるかが重要になるので、自分に合った講師を探して受講してみるのが良いと思います。

悪い点としては人それぞれになるので、絶対この講師の講義を受ければ偏差値やテストの点が上がるというものではないです。

私は、予備校に通う前は、模試や学校の定期テストでクラスで下から3番目くらいになっていました。これはまずいと思い、河合塾へ通い始めました。

そこには、有名な参考書の著者である瀬川先生がいらっしゃいました。今まで暗記だけでしか地理の勉強しかしてこなかった自分は、授業を受け、すごく感銘を受けました。暗記だけでなく、横のつながりを意識することが大事だと教えていただき、さまざまな事柄を結び付けて考えるようにしました。

その結果、ただ暗記するよりも知識がつき、模試の成績で初めて偏差値60をとることができました。通い始めて本当に良かったと思っています。

駿台予備校

駿台は講師の質が高く、テストでの地理の解き方から解説してくれるので、基礎から地理を学ぶ人にもおすすめです。

「スーパー地理」「スーパーα地理」という通期講座のほか、全3回の短期講座として「東大地理演習プラス」があります(高3生・首都圏)。基礎から学ぶ場合は「スーパー地理」から取りましょう。

浪人生の部で、カリキュラムとして地理が組み込まれていました。

講師の方は、やる気がある人には問題プリントを配るなどしていましたが、どちらかといえばぶっきらぼうな感じだったため、評価は分かれていました。駿台のテキストに沿って重要事項をおさえ、問題をたくさん解くスタイルで復習をしっかりと何度もするように口を酸っぱくして言っていたのが印象的でした。

オススメかどうかは人によるとしか言えませんが、重要事項をしっかり押さえられるのならば、独学でも良いのかなという感じでした(個人的にはスタディサプリの地理の先生のほうが役立ちました)。

高校での勉強では、なかなか断片的な知識にとどまり、全体を把握しきれていなかったため、いざ試験の時となると自分の頭の中が整理しきれておらず、回答を導き出すのに時間がかかったり、理解不十分だったりしていたと思います。

しかしながら予備校では、試験を解くためのスキルやノウハウも一緒に教えてくれていたので、自分の頭の中をうまく整理しながら学習を進めていくことができたと思います。なので、高校で勉強をしてこなかった人などでも、一から始めることも可能です。

理系の地理なので、初めは正直全く期待せず、できれば時間を最小限にしたいと思って受講しました。教員のせいなのか予想を裏切る面白さで、地理は暗記科目ではなく、考えて問題を解くことを知りました。当然、クラスは毎回満員でしたが、面白かったので、今でもすごく役に立っています。

教員によるのかもしれませんが、正直、数学の先生と地理の先生の教えは大学入学後はもちろん、現在でも役に立っていて、駿台予備学校に行って良かったと思っています。

評判の良い地理の講師がいる予備校を選ぶ

受験生にとって、講師との相性はとても重要です。そこで「評判の良い講師がいる予備校を選ぶ」という方法もあります。ここでは人気の地理講師を3人ご紹介します。体験授業を受けたり参考書を買ったりして、良さそうな講師を見つけましょう。

村瀬哲史先生(東進ハイスクール)

村瀬先生は優しい語り口が特徴で、東進ハイスクールの中でも人気を集める講師です。話題になったCMに出演しているほか、現在でもテレビ番組などで活躍しています。

村瀬先生の授業は、入門から応用までさまざまな生徒のレベルに対応し、授業は地理の面白みを感じられる内容になっています。東進で地理を取るなら、まず村瀬先生の講座を受けるといいでしょう。著書に「村瀬のゼロからわかる地理B」シリーズがあり、ベストセラーとなっています。

瀬川聡先生(河合塾)

瀬川先生は河合塾の中でも人気の高い地理講師で、夏期講習や冬期講習が常に満員になるほどです。東京・中四国・九州地区の校舎を異動しながら教え、不定期で体験授業を開催しているため、情報を見逃さないようにしましょう。「河合塾マナビス」の映像授業も担当しています。

「大学入学共通テスト 地理Bの点数が面白いほどとれる本」など共通テスト用の参考書を多く出版しているので、共通テスト対策をしたい人はチェックしてみてください。

宇野仙先生(駿台予備校)

予備校の地理講師の中でも、トップレベルに上手いと言われているのが宇野先生です。共通テストレベルから東大対策まで、幅広い受験生から支持されています。過去のセンター試験で正解率4~6割程度の問題を集めたプリントなど、効率の良い教え方が特徴で、論理的な考え方を鍛えられます。

「共通テスト地理B集中講義」「改訂版 地理B早わかり 要点整理」など多くの著書があるので、自分のレベルや目的に合わせて購入してみるといいでしょう。

その他、主要な予備校の地理講座に対する口コミは?

代々木ゼミナール

センター試験で9割までは独学で簡単に到達したが、二次試験での記述対策などは独学では難しいところもあると考え予備校で講座を受講した。

参考書には書いていないような豆知識などは予備校に通わないと教えてもらえないことなので役に立った。記述対策では、点数がとれる記述答案の書き方など教えてもらい役に立った。また、予備校の講師が書いている参考書を併用することにより家での学習時に予備校で学んだことを別の角度で復習すること等もできて、知識の定着に役立った。

世界地図や国名を覚える作業は努力で何とかなるが、地学の要素を必要とする記述式問題においては、論理的な思考を必要とします。予備校の講師は偏差値が低い人ほど陥りやすいミスを確実に把握しており、問題を解決するコツを真っ向勝負で教えてくれました。

暗記科目という意味合いが強い社会系の教科ですが、独学では難しい内容を予備校にて補うことで、飛躍的に点数を伸ばす要素が出てきます。最近は環境に関する問題が増えているようなので、多角的に地理を捉えることが求められます。

四谷学院

地理を学んで記憶力が良くなった気がします。

勉強する前までは、聞いたことない地形や地名、国がたくさんありました。印象として周りの勉強仲間より劣っていた気がします。ですが、学んだことによりどんどん吸収していき勉強が苦にならなくなっていきました。それは、学んだことが実際に存在していることだからでしょう。

学んでいて印象深かったのが、講義をしている先生たちの様子。受講生の様子を目に留めながら、集中力が途切れないよう授業を進めていました。

その先生方のおかげで勉強が苦にならなくなっていき、地理も楽しく学び覚えることができました。よく人の言葉は生きていると聞きます。そのおかげで苦にならなく覚えられたのだと考えています。

予備校は一人で勉強するのに向かない人におすすめです。人の力で、目標を叶えてはいかがでしょうかと私は言いたい。

北九州予備校

世界史よりは自信があったので受講をしました。点数自体は普通でまだ伸び代があったのでもっと伸ばしたいと思って受講をしました。

先生自体が面白くて少しカッコよくて雑談が割と多いのですが、それがまた面白くて1時間なんとか聞いてられます。また、プリントを配るという独自の教え方や喋り方の面白さが特徴的でした。

地理を詳しく知ることができて点数も上げることができたので、なんとか理科のカバーができました。

秀英予備校

秀英予備校を選んだ理由は、「口コミが良い」「他の科目を受講していたから」です。勉強全般が苦手で、学校でも先生に質問するのは苦手でしたが、秀英予備校の先生方は、私以外の生徒にも優しく丁寧に教えていました。

授業中に、先生が身近なものを例に挙げて地理の楽しさや魅力を伝えて下さったので、秀英予備校に通塾して、地理を学ぶ楽しさを実感しました。勉強する場所は学校よりも塾の方が環境的に良かったです。

Y-SAPIX

なぜそうした現象・問題が生じるのか、仕組みや因果関係から丁寧に解説する授業で、地理に関する深い理解を得ることができました。

講師の方は必ずしもたくさんの知識を詰め込ませようとするのではなく、身近な場面や社会情勢などを交えて教えることを意識しており、必要な知識はもちろんのこと、多面的なものの見方を養うことができました。

センター試験で良い点数を取れたことはもちろん、国立大学の二次試験でも、思っていた以上の点数を取ることが出来、驚きました。

佐鳴予備校

予備校授業を通して、早慶レベルに通じる知識を体系化できることを期待して申し込んだ。

テキストは穴埋め形式のオリジナルテキストだった。授業はそのテキストに沿った内容で、スライドを黒板に投影する形式であった。

当初期待した知識の体系化については実感が持てた。また、授業内容を理解できれば早慶レベルに太刀打ちできる実力を持てることも確認できた。

一方で、テキストを作成した時期によると思われるが、データや専門用語の呼び方の部分で少々古さを感じた。

また、授業で展開される知識は、分野によって量的な部分で偏りが多いと感じた。もっとも地理を担当する講師の数は、他教科と比較して少数であることが多いため、選ぶ予備校によっては上記のような偏りも生じるのは仕方ないと思う。

予備校だからこその気づきや学びという点では、あまり学校の授業と大差がなかったため、予備校の優位性やオリジナリティを得られることはなかった。

ただ、目指すレベルに応じた授業を受けられるので、予備校の地理の授業は取ることに十分なメリットはあると考える。