九州大学に合格するための三つの秘訣とは? おすすめの塾・予備校も紹介

九州大学(以下、九大)は、福岡県福岡市に位置する国立の総合大学です。文学部や教育学部といった文系学部から、医学部や歯学部、農学部といった理系学部まで、計12学部が設置されています。

九大の大きな特徴の一つは、時代に合わせた新しい教育に取り組んでいることです。例えば2018年には、文理の枠を超えた教育を実現するために「共創学部」を新設しました。この学部では、他者と協力して問題解決する能力を鍛える「チーム型学習法」をはじめ、徹底的に英語力を強化するための「英語インテンシブコース」や海外大学への留学義務化など、先進的な教育を実施しています。

さらに2020年には、現行の5学科を1学科に統合することで芸術工学部を改組しました。これにより、多様なデザイン領域に横断的に対応できる「高度デザイン人材」の育成に向けた新しいデザイン教育を開始するとのことです。

このように多くの魅力が詰まった九大ですが、合格するためにはどのような対策が必要なのでしょうか。九大入試にはどんな特徴があり、難易度はどの程度なのでしょうか。

本記事では、九大入試を突破するための三つのポイントに加え、九大合格を目指す学生におすすめの予備校を紹介します。九大志望の学生はぜひ参考にしてください。

九大入試を突破するための三つのポイント

それでは、九大に合格するためのポイントを三つに分けて紹介します。

早めの基礎固めで、全体的な完成度を上げる

九大入試で出題される問題は、全体的に標準レベルの問題です。解きにくい難問や癖のある問題はあまり出題されません。その分、取りこぼしてしまうと他の受験生と大きく差をつけられてしまいます。そのため、まずは受験科目全体の基礎をしっかり固めることから取り組みましょう。

基礎固めは、より難易度の高い演習問題を解くための土台造りでもあります。演習問題に取り組み応用力を身に付けるためにも、なるべく早く基礎を固めることが大切です。

徹底した演習で答案作成力を身に付ける

英作文や論証問題など記述問題がメインの九大二次試験では、問題の意図を読み解き、答案を作成する力が求められます。しかし答案作成力は、基礎固めで知識を身に付けただけでは得られません。基礎知識を用いて演習問題に取り組み、実際に手を動かして解答を作成する訓練を重ねることで、徐々に習得できるものです。

そのため、基礎固めが終わった後は徹底して演習問題に取り組み、記述の仕方や得点につながる解答の作り方を学びましょう。

過去問演習や模試受験で本番に強い力を手に入れる

入試対策に欠かせないのが過去問演習です。過去問を解けば、志望大学の入試に出やすい問題や分野、全体的な問題量や難易度が分かります。

九大も例外ではなく、過去問を分析すると入試問題の特徴が分かります。例えば、九大入試の英語は標準レベルで難解な語彙は見られないものの、試験時間に対して問題量が多いのが特徴です。このことから、速読力と読解力が求められていることが分かります。

理系数学では数Ⅲの積分・微分、複素数平面、ベクトル、確率が頻出領域です。難易度は標準レベルであるため、どれだけ勉強し対策したかで得点は大きく変わるでしょう。

このように過去問を繰り返し解き復習することで、大学側がどのような知識を求めているかが分かります。入試傾向を知ることは、どの分野から勉強するべきか、優先順位を付けるのにも役立つでしょう。

模擬試験を受けるのも有効な手です。同じ大学を志望する学生の中で、自分はどのくらいの実力なのかが分かります。それだけでなく、広い範囲から出題される模試を受けることで、自分の苦手分野を把握するきっかけにもなるでしょう。また、本番さながらの環境で試験を受けるのは、本試験の予行練習にもなります。

九大合格に塾・予備校は有効か?

九大に合格するために必要なのは、徹底した基礎固めと演習、過去問対策による入試傾向の把握です。

基礎固めには少なくとも数カ月~半年はかかります。また基礎固めは、できれば高校1年~2年生の間、遅くとも受験の年の夏までにしておくのが理想です。余裕をもって基礎固めを終わらすためにも、きっちり学習計画を立てて勉強を進めなければなりません。

しかし、モチベーションがうまく維持できなかったり、苦手分野でつまずいてしまったりすると、計画的に学習を進めるのは難しくなります。その点、塾・予備校には長年受験生を指導してきた受験のプロが在籍しています。学習面だけでなく精神面で支えてくれるチューターがいる予備校も多いです。勉強をスケジュール通りに進め、早く基礎を固めるためには、サポート体制が整った塾・予備校で学ぶのが確実です。

塾・予備校で学ぶ大きなメリットは、徹底した演習で効率的に答案作成力を向上させられるという点にもあります。答案作成力は、独学ではなかなか身に付きません。なぜなら、自分一人では答案の減点理由や解答の不足点に気付きにくいからです。限られた時間の中で答案作成力を上げるには、やはり塾・予備校で第三者の視点で添削してもらうのが最も有効です。

基礎固めや記述力向上に向けた演習の後に待っているのは過去問演習です。過去問を解くことで、志望大学の入試傾向や特徴を把握することができ、より具体的な志望校対策ができます。

過去問の演習も1人でやるのではなく、塾・予備校の過去問演習講座を受講しながらやる方がいいでしょう。塾・予備校の過去問演習講座では、志望校の過去問の解答だけでなく、その志望大学の特徴を踏まえた「解き方」「考え方」を解説してくれます。独学では、解答が正解か不正解か、自分がどこを間違えたのかを確認することはできますが、問題に対する「考え方」まで自分で導き出すのは難しいでしょう。

独学での問題点は他にもあります。「記述の採点ができない」「部分点が分からない」ということです。正しく自己採点ができなければ、正確な実力を把握することもできません。しかし、塾・予備校であれば、長年過去問分析に携わってきた講師が細かく添削・採点してくれます。自分の足りない点が分かり、過去問演習の結果をより効果的に活用できるでしょう。

九大志望者におすすめの塾・予備校は?

ここからは、九大を目指す学生におすすめの塾・予備校を紹介します。 

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクール・東進衛星予備校は、自分のレベルや目標に合わせた学習ができる大手予備校です。効率的で効果的な学習システムにより、例年、現役東大合格者数No.1という実績を打ち立てています。

そんな東進が展開する「過去問演習講座」では、最大10年分の過去問演習と添削指導、実力派講師陣による解説授業が受けられます。過去問を通して志望大学の入試傾向・特徴をつかみ、解説授業で問題の「解き方」を学ぶことができます。また、九大二次試験に欠かせない記述・論述する力を養うのに適した「記述型答案練習講座」もあります。

「志望校別単元ジャンル演習講座」では、最新のAIが学力を診断。志望校合格のために取り組むべき単元・ジャンルと問題レベルが分かります。そして、10万問以上のデータベースから提案された問題を演習することで、苦手分野を効率的に克服できます。

さらに、東進では年に3回「九大本番レベル模試」を実施しています。九大の前期入試と同じ出題形式、同じレベルの模試のため、九大合格に必要な学力と自分の学力の差が具体的に分かります。

他にも、「難関国立大総合英語」「受験数学Ⅲ(難関)」「難関国立大対策現代文」といった九大レベルの講座があります。

河合塾

河合塾は、1933年に創立した「河合英学塾」を前身とする歴史ある予備校です。現在は、年間約300万人が受験する全国統一模試を実施するなど、常に教育界をリードする存在でもあります。

そんな河合塾で現役生が所属するのは「高校グリーンコース」です。学力に合わせた「レベル別講座」と、学習目的に合わせた「セレクト別講座」が選べます。九大志望者向けの講座としては、「ハイレベル国公立大英語」「ハイレベル理系数学ⅠAⅡB」「難関大現代文」などがあり、どれも難関国立大入試を突破する基礎力・記述力を養うのに最適な講座となっています。

浪人生は「大学受験科」に属します。同科には志望校に合わせた多数のコースが開講されており、九大志望者は「ハイレベル国公立大文系コース」や「ハイレベル国公立大理系コース(数学Ⅲ型)」などで、共通テストから二次対策まで幅広く対策することが可能です。

四谷学院

四谷学院は、40年以上の指導実績がある予備校です。効果的に理解力と解答力を伸ばす「科目別能力別授業」と、段階を追って必要な知識を学ぶ「55段階個別指導」という「ダブル教育」システムを取り入れていることでも知られています。

四谷学院では、現役生は「高3生コース」で学びます。四谷学院の科目別能力別授業では、得意な科目は選抜クラスで、苦手科目は基礎レベルのクラスで学ぶため、どの科目も無理なく学力を伸ばせます。一方の55段階個別指導では、中学生レベルから学び、確実に基礎を固めることができます。他にも四谷学院では、九大文系対策講義や九大理系対策講義などの対策講座も用意し、九大志望者を徹底的にサポートする体制を整えています。

浪人生が学ぶのは「高卒生コース」です。ダブル教育はもちろん、「九大文系コース」「九大理系コース」が設置されており、九大に特化した対策ができます。