早稲田塾は1979年の開校以来、徹底して”現役合格”を掲げている塾・予備校です。その最大の特徴は、いわゆる受験勉強だけに特化せず、一生ものの力を身に付けることを念頭に置いている点です。そのため、早稲田塾では、自らを「予備校」というよりも「私塾」と定義しています。

2014年に、東進ハイスクールなどを運営するナガセのグループ会社となったため、早稲田塾ではオンラインで東進講師の授業を受けることも可能です。そんな早稲田塾について、実際に利用した受験生たちはどのように感じているのでしょうか? リアルな口コミ・体験談を交えながら、早稲田塾の評価・評判についてご紹介します。
早稲田塾の評価・評判は? 現役合格を重視したAO・推薦入試対策の評価・評判は?
早慶で高い合格実績! ピンポイントの対策も
早稲田塾は、総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)対策にかなり力を入れています。その合格実績は、AO・推薦入試だけでも約1600人(2022年度合格実績)。そのうち240人は早慶合格者で、東京大学の学校推薦型選抜(旧推薦入試)の合格者も輩出しています。
早稲田塾の講座は、大学・学部を問わず、全ての大学のAO・推薦入試に対応しています。早稲田大学と慶應義塾大学については、学部は限られますが大学別対策が可能です。入試前の時期には、早慶以外にも60種類近くの大学・学部別対策を実施しています。
また、国際系学部のAO・推薦入試の際に提出する英語書類の作成サポートや、建築・芸術系を目指す人に向けた教養・実技対策なども展開しています。AO・推薦入試を受けることをすでに決めている人や、AO・推薦入試で早慶や国際系、建築・芸術系をピンポイントで目指す人にはぴったりでしょう。
将来にも活かせる、英語の民間試験対策
英語力の育成にも力を入れており、塾生が日本国内のみならず、世界で活躍することも視野に入れたサポートを実施。早稲田大学、上智大学、GMARCHなどの多くの大学で実用英語技能検定(英検)やTEAP、TOEFL、TOEICを入試に活用していることを踏まえ、英語4技能を鍛える「英語特訓道場」や「英語4技能資格試験系講座」、AIを活用した「英語4技能講座」を開講しています。
英検などの民間試験で高いスコアが取れれば、入試だけでなく、将来にも生かせる武器になるでしょう。ただし、口コミによると、英語特訓道場は全塾生必修となっているようです。すでに何らかの民間試験で高スコアを出している人には時間の無駄になりかねないので、入塾の前によく検討しましょう。
一般入試への対策としては、東進ハイスクールのオンライン講座「東進講座」を提供しています。ただし、これ以外の授業は用意されていません。対面授業を希望する人や、プロ講師に直接質問したい人には物足りないかもしれません。
早稲田塾の授業やAO・推薦入試対策に対する口コミ・体験談
授業はわかりやすく、教材も洗練されていたと思う。授業のレベルは個々に合わせて柔軟に対応可能で、志望校対策も丁寧だった。
AO専門の塾とは異なり、AO入試対策と一般入試対策を並行して行えることがとても良かったと思います。
塾生は英単語道場という授業を必ず受けなければいけないが、これが無駄な時間であると感じました。
推薦対策をしてくれますが、それ以外の一般的な試験対策は大手予備校の方が良いです。推薦対策をしたいならおすすめですが、一般入試だけを受験するなら行かなくていいと感じます。
早稲田塾のオリジナルプログラムや学習サポート体制は?
グローバルな活躍も見据えたプログラムが魅力
それでは、授業やAO・推薦入試対策、志望校対策以外に、早稲田塾にはどんな特徴があるのでしょうか。特筆すべき点を見ていきましょう。
早稲田塾では、“本物に出会い、本物で鍛える”をキーワードに、各分野で活躍する大学教授や有識者から直接学べる「未来発見プログラム」を開催。さらに、世界で活躍する人財を育成する「世界塾」や「最先端科学プログラム」「異文化交流プログラム」など、塾生が大学に合格するだけでなく、さまざまなフィールドで積極的に活躍できるよう、実戦的な英語力や表現力、課題解決力などを養う体験型プログラムを数多く提供しています。
また、「表現力開発講座」というワークショップでは、プロの俳優が講師となり、「自己を表現し、共感を生む力」を鍛えます。こうしたプログラムでは、入試時の面接はもちろん、実社会でも生かせる力が身に付くでしょう。
講師から担任助手まで、チーム一丸でのサポート
サポート体制が充実していることも、早稲田塾の特徴です。講師をはじめ、担任スタッフ、担任助手など、各スタッフがチーム一丸となり、塾生が興味関心のある進路に進めるよう、しっかりヒアリングしてくれます。特に担任スタッフは、入学から受験まで一貫してサポートしてくれ、塾生の進路に関して「全責任を持つ」というほど重要な存在です。担任スタッフは、各教科の講師や塾生が興味を持つ分野のプロと連携して学びの機会を作ったり、保護者への連絡窓口となったりします。また、担任助手は大学生が務めており、年齢の近いスタッフにいろいろ相談することも可能です。
早稲田塾オリジナルプログラムや学習サポート体制に対する口コミ・体験談
大学受験の対策は近頃情報戦と言われているため、専門家の意見を聴きながら勉強できたことが一番役立ちました。
模試の結果から対策を一緒に考えてもらえるなど、集中しやすい環境を整えてくれました。
早稲田塾の環境やネットワークに関する評価・評判は?
塾生同士で高め合える環境に魅力! 自習室も充実
早稲田塾は、現役合格に特化した塾であることから、同学年の仲間と切磋琢磨しながら勉強できる環境が整っています。リラックスできる木目調のデザインの校舎内には、軽食を取りながら塾生同士でコミュニケーションを図れるカフェを完備。横のつながりが強いため、早稲田塾内で人脈を広げることも可能です。
自習室も充実しており、卒塾生からも「自習室が使いやすい」と評価されています。ボックス型の座席は個々のスペースが広く、集中して勉強できます。イスにもこだわりがあり、長時間座っていても疲れません。利用時間は、平日14:00~21:00、土曜日13:00~21:00、日曜日10:00~18:00です(テスト実施日などで変更の可能性あり)。
校舎数の少なさや学費に注意
一方で、校舎が少なく、東京都、神奈川県、千葉県に12校しかないという点はデメリットかもしれません。各校舎の詳細は、以下をご覧ください。
校舎名 | アクセス |
池袋校 | 池袋駅西口より徒歩4分 |
大崎品川校 | 大崎駅東口前 |
自由が丘校 | 自由が丘駅より徒歩1分 |
新宿校 | 新宿駅西口・西武新宿駅より徒歩6分 |
四谷校 | 四ッ谷駅麹町口より徒歩3分 |
吉祥寺校 | 吉祥寺駅西口前 |
町田校 | JR横浜線町田駅南口前 小田急線町田駅より徒歩3分 |
青葉台校 | 青葉台駅より徒歩4分 |
藤沢校 | 藤沢駅より徒歩5分 |
横浜校 | 横浜駅西口より徒歩9分 |
柏校 | 柏駅東口より徒歩2分 |
津田沼校 | 津田沼駅南口より徒歩3分 |
他の予備校に比べて校舎数は少ないですが、IDカード(塾生証)があれば全校の施設が自由に使える「フリーパスシステム」を導入しています。このシステムを活用すれば、例えば自宅に近い大崎品川校で授業を受け、学校から近い横浜校で自習するなども可能です。複数校舎の講座を自由に組み合わせて自分だけの時間割を作ることもできるため、「受けたい講座があるのに通っている校舎でやっていない」ということもありません。やむを得ず授業を欠席してしまった場合も、同じ週であれば他校舎で振替受講が可能です。
また、早稲田塾では、Zoomを活用したオンライン型ライブ授業を行っています。校舎が少ない点はデメリットですが、オンラインなら首都圏以外の人や海外に住む人も受講が可能です。オンラインであっても、担任スタッフや講師、大学生の担任助手からサポートを受けることができます。
料金に関しては、「高い」という口コミも複数見られました。早稲田塾の料金体系はホームページで公開されておらず、各校舎に問い合わせなければなりません。コースは「ベーシック」「スタンダード」「スタンダード(ライト)」「プレミアム」の4種類で、高3生はこれらに「ベーシック(ライト)」を加えた5種類があります。
高3生でプレミアムコースを選択した場合、年間で120万円程度の費用がかかるという情報もあります。他の予備校にはない講座を多く展開している点は魅力的ですが、入塾を決める前に料金についても保護者としっかり相談しましょう。
早稲田塾のネットワークや通いやすさに対する口コミ・体験談
授業がない日でも空いていれば勉強するスペースを確保できますし、友達と集中して勉強できました。
塾生は現役高校生だけだったので、仲間がたくさんできて楽しかったです。みんなで同じ目標を共有できました。自習室もきれいでイベントなどもたくさんあり、受験が苦になりませんでした。
現役専門の予備校なので、高校の授業や部活動と両立しながら学べました。
少々値は張りますが、その価値のある予備校だと思います。