信頼できる予備校には、多くの生徒が通っているものです。そのため、予備校を選ぶときに生徒数を参考にするのも賢い選択です。
そこで今回の記事では、主要予備校の生徒数を調査して、ランキング形式でまとめました。予備校選びのために生徒数を比較したい人は、ぜひ参考にしてください。
- 1 主要予備校の生徒数! ランキング形式で紹介
- 1.1 <10位>能開センター:約2万3000人(2018年9月時点)
- 1.2 <9位>東京個別指導学院・関西個別指導学院:3万2436人(2023年2月時点)
- 1.3 <8位>湘南ゼミナール:3万7009人(2020年1月時点)
- 1.4 <7位>森塾:約4万人(2022年6月時点)
- 1.5 <6位>早稲田アカデミー:4万6949人(2023年3月時点)
- 1.6 <5位>臨海セミナー:6万7641人(2023年9月時点)
- 1.7 <4位>佐鳴予備校:約7万人(2024年2月時点)
- 1.8 <3位>明光義塾:9万5731人(2023年8月時点)
- 1.9 <2位>河合塾・河合塾マナビス:10万7280人(2023年3月時点)
- 1.10 <1位>東進ハイスクール・東進衛星予備校:約12万人(2023年11月時点)
- 2 生徒数を公開していない予備校にも多くの生徒が在籍する可能性あり
- 3 生徒数も参考に自分に合う予備校を選ぼう
主要予備校の生徒数! ランキング形式で紹介
主要予備校の生徒数ランキングを、それぞれの予備校の特徴や合格実績の説明も交えて発表します。
ただし、本ランキングは生徒数を公開している予備校だけを取り上げたものです。駿台予備学校や代々木ゼミナールなど、生徒数非公開の予備校はランキングに含まれていません。また、高校生だけでなく、小学生や中学生も数に入れている塾もありますので、注意してください。
<10位>能開センター:約2万3000人(2018年9月時点)
能開センターは大阪府で設立し、東北地方から関東地方、関西地方、中国・四国地方など全国18府県に120以上の校舎を構える予備校です。小学生から高校生までを対象に、約2万3000人の生徒の指導に当たっています。
能開センターの大学受験コースでは、進路指導経験や学習指導経験が豊富な担任が生徒一人一人に配置されます。担任は、生徒の性格や悩み、学力、ライフスタイルに合わせて最適な学習プランを組み立ててくれます。そして、基幹講座であるゼミと春・夏・冬の短期集中型特別授業により、2023年度には1960人を国公立大学合格に、6308人を私立大学合格に導いています。
<9位>東京個別指導学院・関西個別指導学院:3万2436人(2023年2月時点)
「TKG」の略称で知られる東京個別指導学院と関西個別指導学院は、ベネッセグループの個別指導塾です。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、・福岡県に260以上の教室を構え、約3万2436人の生徒を指導しています。
東京個別指導学院・関西個別指導学院の魅力は、35年以上にわたって積み上げられてきた実績とノウハウです。1対1もしくは1対2の個別指導、オーダーメイドのカリキュラム、担当講師を選べる制度により、一人一人にぴったりな授業を受けられます。
東京個別指導学院と関西個別指導学院では、このようなきめ細やかな指導により、2019年度には約9000人の大学合格者を輩出しています。
<8位>湘南ゼミナール:3万7009人(2020年1月時点)
神奈川県を中心に、千葉県、埼玉県、東京都、静岡県、愛知県、岐阜県、三重県、広島県、岡山県に240以上(2022年2月時点)の校舎を構える湘南ゼミナールは、約3万7000人の生徒を擁する人気の予備校です。
湘南ゼミナールは、難関国公立大学・私立大学の合格を目指す生徒のために、一般入試や総合型選抜の対策を行っています。合格から逆算して作られている、独自の「湘ゼミ合格逆算カリキュラム」に基づいた指導を実施。一般入試対策では授業も進路指導も同じ講師が担当し、志望校合格まで一貫したサポートをする点が特徴です。これにより、2023年度には2031人をGMARCH合格に、5653人を国公立大学合格に導いています。
<7位>森塾:約4万人(2022年6月時点)
森塾は、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、静岡県、茨城県、群馬県、栃木県、新潟県、大阪府に220以上の教室を構え、4万人以上の生徒の学習をサポートしている個別指導塾です。
森塾の特徴は、「先生1人に生徒2人まで」という指導システムにあります。一般的な個別指導塾では、2人以上の生徒に同時に同じ授業をする場合があります。しかし、森塾は一方の生徒に授業をする間、もう一方の生徒には問題演習をさせるという、交互に授業を行うスタイルを取り入れているのです。この指導方法により、森塾は志望大学合格率90%以上を達成しているということです。
<6位>早稲田アカデミー:4万6949人(2023年3月時点)
早稲田アカデミーは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県といった関東地方を中心に180以上の校舎を構える予備校です。「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと、約4万7000人の生徒の学習をサポートしています。
早稲田アカデミーでは、「生徒たちを憧れの第一志望校合格へと導くこと」を教育理念とし、学力別・志望校別の対面型ライブ授業を提供。講師が生徒に質問しながら授業を進めるという手法で、2023年度には68人の東京大学現役合格者、74人の医学部医学科現役合格者、177人の早稲田大学現役合格者、122人の慶應義塾大学現役合格者を輩出しています。
<5位>臨海セミナー:6万7641人(2023年9月時点)
臨海セミナーは、神奈川県を拠点とし、東京都、千葉県、埼玉県、大阪府に500を超える教室を構え(2023年時点)、約6万8000人の生徒の学習をサポートしている学習塾です。
臨海セミナーで大学受験を目指す場合、学年別のコースと、難関国公立大学の合格を目指す「東大受験」コースを選択できます。また、学年別のコースには「志望校合格プロジェクト」と呼ばれるものがあり、志望校別の対策も可能となっています。
これにより、臨海セミナーは2023年度には169人を東京大学合格、359人を早稲田大学合格、205人を慶應義塾大学合格に導いています。
<4位>佐鳴予備校:約7万人(2024年2月時点)
「学力を以って社会に貢献する人材の育成」をモットーとして掲げる佐鳴予備校は、主に愛知県と静岡県で展開している予備校です。にもかかわらず、地元の人々に支持され、約7万人もの生徒の指導に当たっています。
これほどまでに地域の人々に人気のある理由は、教師の質にこだわる佐鳴予備校の姿勢にあります。佐鳴予備校は、毎年数千人の応募者の中から、学力や人間性、熱意が秀でた人のみを採用。さらに厳しい研修を重ね、全ての教師に「日本教育士」資格の取得を奨励するなどして、教師の質を高めています。
こうして磨き抜かれた教師の指導により、佐鳴予備校は2023年度には旧七帝大を含む国公立大学合格者1448人、早稲田大学・慶應義塾大学を含む難関私立大学合格者2578人を輩出しています。
<3位>明光義塾:9万5731人(2023年8月時点)
個別指導のパイオニアにして、個別指導No.1の実績を誇る明光義塾は、全国に1700を超える教室を構え、約10万人の生徒を指導しています。
明光義塾は個別指導と映像授業の2種類を組み合わせ、生徒一人一人に最適な学習プランを立案しています。推薦系選抜の志望者に対しては、志望理由書・面接・小論文などの対策も実施。英語4技能試験の対策コースも用意するなど、変化する大学受験に挑む受験生のサポートに本腰を入れています。
さらに、提案した学習プランの進捗管理や、当日学んだ内容を記録する「振り返りノート」の作成、本当に行きたい大学を見つけるカウンセリングなども実施。2023年度には、国公立大学に計1597人、早慶上理・GMARHも含む私立大学に1万434人を合格に導いています。
<2位>河合塾・河合塾マナビス:10万7280人(2023年3月時点)
1933年に創立した河合塾は、東進ハイスクール・東進衛星予備校や駿台予備学校とともに三大予備校の一角を成す老舗学習塾です。従来型の対面授業を提供する「河合塾」と、映像授業を提供する「河合塾マナビス」の2つのサービスを展開。グループ全体では2023年3月時点で、全国に510を超える校舎を構え、約11万人の生徒の学習をサポートしています。
河合塾が実施する「全統模試」の2022年度の年間受験者数は272万人に上っており、他の予備校の模試に比べても、圧倒的な多さでした。このことからも、河合塾が学習塾業界をリードする存在だということがうかがえます。
河合塾・河合塾マナビスは、2023年度入試において、1321人の東京大学合格者、1377人の京都大学合格者、4204人の医学部医学科合格者、5849人の早稲田大学合格者、3608人の慶應義塾大学合格者を輩出しています。河合塾が大学受験に関して多くの人々から大きな信頼を得ている理由は、確かな合格実績にあると言えるでしょう。
<1位>東進ハイスクール・東進衛星予備校:約12万人(2023年11月時点)
河合塾や駿台予備学校と比べると歴史が浅いものの、破竹の勢いで大成長を遂げた東進ハイスクール・東進衛星予備校。全国に約1100もの校舎を構え、約12万人の生徒を指導する最大手の予備校です。
東進ハイスクール・東進衛星予備校の人気の秘訣は、100万人を超える指導経験と膨大なデータ分析により導き出した「勝利の方程式」に基づく合格システムです。最先端の学習システムなどを提供し、生徒を志望校合格へと導きます。
2023年度には845人の東京大学現役合格者、472人の京都大学現役合格者、1791人の医学部医学科現役合格者、3523人の早稲田大学現役合格者、2218人の慶應義塾大学現役合格者を輩出しています。これほど多くの生徒を現役合格に導いている予備校は、東進ハイスクール・東進衛星予備校をおいて他にありません。
生徒数を公開していない予備校にも多くの生徒が在籍する可能性あり
「予備校の評価・評判は? 2848人に聞いた満足度トップは東進ハイスクール~2020年最新調査」によると、大学合格者が大学受験のために実際に通ったことのある予備校は、東進ハイスクールが26.4%で最も多く、次点が25.3%の河合塾・河合塾マナビスでした。ここまでの結果は、今回作成したランキングに合致します。
この後、駿台予備学校が12.1%、代々木ゼミナールが5.9%、四谷学院が4.2%、Z会の教室・Z会個別指導教室と明光義塾が3.6%と続いており、ランキング3位の明光義塾がここでようやく登場します。駿台予備学校、代々木ゼミナール、四谷学院、Z会の教室・Z会個別指導教室は、生徒数を明らかにしていないので、実際にどれだけの生徒が在籍しているかは分かりません。
また、明光義塾や臨海セミナーは小学生や中学生の生徒数も合算した数字になっているので、大学受験生に限るともっと少ない生徒数だと想定されます。
こちらの記事では、それぞれの塾・予備校が公表している在籍生徒数を紹介してきましたが、前述の2020年度の塾・予備校に関する調査の数字の方がより実態に近いのではないのでしょうか。
生徒数も参考に自分に合う予備校を選ぼう
「予備校の評価・評判は? 2848人に聞いた満足度トップは東進ハイスクール~2020年最新調査」によると、予備校の総合評価は東進ハイスクールが4.07で最も高く、河合塾・河合塾マナビスが4.04、代々木ゼミナールと明光義塾が4.00、駿台予備校が3.85、四谷学院が3.67と続いています。
以上の総合評価の順位は、今回作成した在籍生徒数のランキング順位とおおむね相関しています。多少乱暴かもしれませんが、このことから、生徒数の多い予備校は多くの生徒から評価されていると見なすこともできるのではないでしょうか。
予備校を選ぶ際には、予備校のシステムや合格実績のみならず、予備校が公開している生徒数もしっかりと考慮しましょう。