塾や予備校に通う大きなメリットの一つが、自習室を使えることです。塾・予備校の自習室には、受験生に最適な学習環境が整っており、集中して勉強したいときに活用できます。中には、ほとんど毎日自習室に通って勉強する受験生もいるほどです。
塾や予備校の選び方には、「自習室の使いやすさで選ぶ」という方法もあります。今回は大手予備校の自習室について、実際に通った人からの口コミをまとめて比較しました。自習室が使いやすいおすすめの予備校を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
東進ハイスクール・東進衛星予備校の自習室
自習室の雰囲気は校舎ごとに異なる
東進ハイスクール・東進衛星予備校では、校舎によって 自習室のスタイルが違います。 一般の教室と同じような部屋を自習室として開放して、他の生徒と肩を並べて勉強する場合と、仕切りのある個別ブースが用意されている場合があります。
私語や飲食は禁止となっているので、うるさい・集中できないといったことはあまり考えられません。担任助手が見回って注意することもあります。
また、校舎によりますが、自習室の他にリフレッシュルームがあり、飲食ができるようになっているところもあります。音読室がある校舎も多く、英語のリスニングやスピーキングの練習をしたり、現代文や古文の音読練習をしたりできます。
基本的には東進生しか利用できません。
自習室は開校時間中はいつでも利用できる
東進ハイスクール・東進衛星予備校の自習室は、各校舎の開校時間中なら利用可能です。校舎が開いている間はいつでも利用できますが、開校時間は校舎によって異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、多くの校舎が日曜・祝日も開いています。ただし、日曜・祝日は19時までなど通常よりも早く閉まることが多いので注意してください。
自習室が模試などの会場になることも
東進ハイスクールでは、自習室を利用して入学説明会や模試などを実施することがあります。この時間帯は自習室で勉強できませんので、イベントの日時は随時チェックしておいてください。
さらに一部の校舎では、iPadの貸し出しをしています。一部の講座はiPadを利用して自習室で受けられることも、東進ハイスクール・東進衛星予備校の利点です。
河合塾の自習室
4タイプの自習室から自分が集中できる環境が選べる
河合塾の自習室は、充実した設備が整っており、大手予備校の中でも高い評判を得ています。四つのタイプの自習室があるので、この中から自分に合っている雰囲気の自習室を選んで学習しましょう。
- 個別ブース型自習室
仕切りで区切られたブースが用意され、静かな環境で黙々と勉強できます。 - オープン型自習室
他の塾生と一緒に大きな机で学習します。ライバルの勉強する姿が目に入ることで、良い刺激を受けられるでしょう。 - 開放教室
一般の教室を自習室として利用可能です。試験本番と似た空気の中で、緊張感に慣れることができます。 - ラウンジ型自習室
私語OKの自習室で、友人と質問などをしながら勉強できます。
※2024年1月時点では、ラウンジ型自習室であっても、感染対策として集まった状態での私語・飲食が禁止となっています。
各校舎のホームページでは、どのタイプの自習室があるかが写真付きで紹介されています。利用したい自習室がある校舎を選んでください。
自習室が利用できる時間は塾生専用ページで確認を
自習室の利用時間は、河合塾生専用ページである「塾生ページ」から確認できます。ホームページにアクセスし、ログインして確認しましょう。
口コミによると、開室時間は平日と土曜は9時~21時、日曜・祝日は9時~17時となっているとのことです。
大学の情報が得られる「情報ステーション」
河合塾では多くの校舎に、自習室の他に「情報ステーション」が設置されています。情報ステーションでは、大学案内や赤本を自由に閲覧できます。校舎によりますが、パソコンでインターネットを利用できることもあります。
駿台予備校の自習室
自習室は個別ブース型と開放教室
駿台では、各校舎に個別ブース型の自習室と開放教室型の自習室を完備しています。そのため、黙々と復習したいときは個別ブース型、試験と似た雰囲気で過去問を解きたいなら開放教室型といったように、気分や目的に合わせて好きな方を利用できます。
また、フロンティアホールという多目的スペースがあり、友人と教え合いながら勉強したり、食事をとったりできます。
駿台予備学校の自習室利用時間
8時10分~21時、あるいは9時~21時など、校舎によってやや差はありますが、多くの校舎では朝から21時ごろまで利用可能です。
日曜・祝日については各校舎に問い合わせが必要となっています。口コミによると、「日曜は17時30分で自習室が閉まる」という情報がありました。
会員証を提示して席を確保
駿台では、会員証を提示することで自習室の席を取る仕組みになっているので、駿台生以外がいわゆる「もぐり」で利用することはできません。
しかし、キャンペーンなどで一般の高校生も自習室のみ利用できる場合があります。料金もかからないので、チャンスがあれば利用してみてください。また、駿台生でなくても夏期講習、冬期講習、春期講習を受ければ、受講期間は自習室を利用できます。
代々木ゼミナールの自習室
自習室は個別ブースが基本
代ゼミの自習室は、基本的に個別のブースに分かれていて、明るい雰囲気の中で勉強できます。校舎によっては「現役生専用」と「大学受験科生(高卒生)専用」に自習室を分けています。また、福岡校では一部の教室を「開放自習室」にしていて、教室で自習できるようになっています。個別ブースよりも教室での学習の方が集中できる受講生もいるのでしょう。
口コミによると、座席数は十分確保されており、席が取れないことはあまりないようです。また、さまざまな大学の過去問も自由に閲覧できます。
自習室は日曜・祝日も利用可能
口コミを見ると、代ゼミの自習室は月曜~土曜は8時~21時、日曜・祝日は8時~17時という情報がありました。
校舎によって差がありますが、どの校舎も平日なら朝から夜まで開室しているようです。詳しくは各校舎に問い合わせてみましょう。
メイト会員になると特典あり
代ゼミにはメイト会員という制度があり、年間または学期の講座(一部の講座を除く)を申し込むと「代ゼミ高校メイト会員」(高卒生は「代ゼミ高卒メイト会員」)に入会できます。
メイト会員にはさまざまな特典があり、その1つとして代ゼミ各校舎の自習室が利用可能になります。例えば、福岡校ではメイト会員用の第二自習室を設置しているなど、集中して学習できる環境が整っています。
メイト会員になるには入会金1万6500円がかかりますが、過去に代ゼミ生だった場合などは入会金が免除されます。また、高卒生は代ゼミ本部校のみ利用可、本の貸出・閲覧不可など、若干条件が異なります。詳しくは各校舎にお問い合わせください。
その他、初めて代ゼミに通う高校生を対象とした「代ゼミ夏期チャレンジ会員」に申し込むと、夏休み期間中は自習室を利用できるようになります。
自習室が使いやすい大手以外の予備校は? 実際の口コミをチェック
W早稲田ゼミ
・平日休日問わず利用できた。利用時間は休日に比べて平日のほうが短めだったが、存分に利用できた。
・席数は十分な数だった。もし自習室に入れない塾生がいても、その時間に授業で使われていない教室を使うことができた。
・机は壁で区切られており、他の人がいながらも誰かの目を気にせず勉強できたので、集中しやすい環境だった。
・椅子は背もたれが背中にフィットするような作りだったので、長時間座っていても疲れにくかった。
・受験に関する資料が用意されており、効率よく勉強ができた。
四谷学院
自習室は平日は8時30分から21時まで、土日祝日は9時から17時まででした。
自習室は暖かい26℃位の設定温度の部屋と少し寒い21℃位の設定温度の部屋の2部屋があり、それぞれ50席以上あったような気がします。
みんな勉強に集中しており、食事は厳禁なのでとても静かで勉強しやすい環境でした。
また、管理人がおり、一定の時間で回ってくれるため、仮に私語があった場合は注意してくれます。
机は広く、各机に電気もついていてとても勉強しやすかったです。椅子も高さを調節できるものであり、自分に合った高さで勉強する事が出来ました。
とても快適な勉強空間で長時間勉強していても辛くならなかったです。おかげで大学にも合格し、とても満足しています。
Z会進学教室
自習室は朝から夜まで開いていたので、1日中いることもできましたし、授業前後で自習することも可能でした。
休日は、生徒があまりいないことが多かったので、環境は静かで、静かすぎるあまり、食後は眠くなってしまうほどでした。
自習室の近くでは、職員室がオープンな状態であるので、先生を見つけて質問することもでき、大変便利でした。
机は、頻繁に掃除しないので仕方ありませんが、前の生徒の指紋がべったりとついていることもあったので、残念でした。
予備校選びの際には、通いたい校舎の自習室についてもしっかり調べておこう
大手予備校の自習室の特徴を比べてみると、意外と差があることが分かりました。
東進の自習室は充実していて、 校舎によってはリフレッシュルームや音読室などがあり、目的に応じて活用できそうです。 仕切りがない校舎もあります。しかし、イベント時には利用できなくなることもあるので、校舎ごとにしっかり確認しましょう。
河合塾は4種類の自習室を完備しています。「机が使いやすい」という口コミも多く、自習室で選ぶなら河合塾はおすすめです。
駿台も個別ブース型と開放教室型の2種類の自習室があるので、目的に合わせて利用できます。
いずれの予備校も 、校舎によって設備や開室時間には差があるようです。通いたい校舎の自習室はどんな雰囲気かを見学したり、何時まで開いているかを問い合わせたりして、事前にしっかり調べて予備校を決めましょう。
自習室以外にも、塾・予備校を選ぶポイントはいくつもあります。塾・予備校の選ぶ際のチェックポイント、選び方の記事も見てみてください。