千葉県千葉市稲毛区にメインの西千葉キャンパスを構える千葉大学は「つねに、より高きものを目指して」という理念のもと、柔軟に学生の能力を伸ばすことを目指す国立大学です。亥鼻、松戸、柏の葉、墨田にもキャンパスを持ち、医学部、薬学部、看護学部、法政経学部、教育学部、理学部、工学部、国際教養学部、文学部、情報・データサイエンス学部、園芸学部の11学部からなる総合大学として、トップクラスの規模と内容を誇ります。
特に、医学部の難易度が高いことや、ほかの国立大学にはない園芸学部を持つことも大きな特徴です。
この記事ではそんな千葉大学合格を目指す方のために、入試制度の全容から各学部の入試の難易度、出題傾向と具体的な対策まで、徹底的に解説します。さらに、効率的な受験勉強をサポートしてくれるおすすめの予備校5選も厳選してご紹介しましょう。千葉大学合格への道筋を確認するため、ぜひ参考にしてください。
千葉大学の入試制度

まずは、千葉大学の入試制度について解説します。詳細は年度ごとに変更されることがあります。一般入試と特別入試の概要をしっかり確認しておきましょう。
一般入試
千葉大学は国立大学であるため、一般入試においては共通テストの受験が必要です。そのあとの個別試験は前期日程と後期日程があります。前期で不合格になった場合には、後期の受験が可能ですが、出願時期や実施する学部などに注意を払う必要があるでしょう。千葉大学において令和8年度入試で後期日程の試験がないのは、国際教養学部、情報・データサイエンス学部、教育学部、看護学部となっています。
また、千葉大学の一般入試における配点は、学部や日程によって大きく異なりますが、共通テストの配点は、前期・後期日程ともにすべての学部で475点と設定されています。
一方、前期日程における個別試験の配点は、多くの学部で900点から1000点となっており、共通テスト(475点)個別テストの比率はおよそ1:2です。前期日程合格のためには、共通テストだけでなく、個別試験対策にも注力することが求められます。ただし、文学部のほとんどのコースでは個別試験の配点が550点から600点であるため、共通テストの比重がほかの学部に比べて高くなる点に注意しましょう。
後期日程においては、多くの学部で個別試験の配点が200点から400点に抑えられ、共通テストの得点が合否に大きく影響します。ただし、工学部は700点、医学部は1000点と、後期日程でも個別試験の配点比率が高い学部もあるため、志望学部の配点情報はしっかり確認しましょう。
さらに、一部の学部で「合否判定基準」を設けている点にも注意が必要です。教育学部、工学部、情報・データサイエンス学部、医学部、看護学部を受験する場合、個別試験で受験者平均点に満たない教科や科目があった際には不合格となる可能性があります。
また、法政経学部と医学部では、志願者が予告倍率を超えた場合に「2段階選抜」を実施することがあります。その場合、第1段階選抜を通過しないと個別試験に進むことができません。志望学部の募集要項で、これらの基準や選抜方法を確認しておきましょう。
特別選抜
千葉大学では一般選抜のほか、次のような特別選抜も実施しています。
- 総合型選抜
- 学校推薦型選抜
- 園芸産業創発学プログラム選抜
- 社会人選抜
- 先進科学プログラム(飛び入学)学生選抜
- 私費外国人留学生選抜
このうち「園芸産業創発学プログラム選抜」は、園芸学部で実施されている選抜方法です。共通テスト(数学・理科)のほかに、提出書類の審査、模擬実習または模擬実験への参加、模擬講義の受講とそれに関するレポート作成、プレゼンテーション、面接によって合格者が決まります。
「飛び入学」は千葉大学が日本で初めて導入した、高校卒業を待たずに大学に進学できる入試制度です。特定の分野で特に優れた資質を持つ高校生を対象に、春と秋に実施されます。
合格する可能性を広げるために、自身がこうした特別選抜の条件に当てはまるかどうかチェックしておくと良いでしょう。また、募集人員・出願資格・選抜方法などは受験する年によって変更になる場合もあるため、募集要項をしっかり確認すること大切です。
千葉大学の偏差値・難易度は?

続いては、偏差値や倍率、難易度について解説します。
<偏差値>
| 学部 | 偏差値 |
| 国際教養学部 | 64 |
| 文学部 | 64 |
| 法政経学部 | 63 |
| 園芸学部 | 59~62 |
| 教育学部 | 61 |
| 医学部 | 70 |
| 薬学部 | 67 |
| 情報・データ学部 | 65 |
| 理学部 | 62~64 |
| 工学部 | 63 |
| 看護学部 | 62 |
引用:東進ハイスクール 東進衛星予備校 「千葉大学 偏差値一覧・ランキング(入試難易度)」
東進ハイスクールのデータによると、千葉大学の偏差値は医学部が70と突出しています。薬学部は67、そのほかの学部は59~65です。偏差値は学科や前期・後期の日程によって異なりますが、医学部を除き、千葉大学は国立大学のなかでもやや難関だといえるでしょう。
<倍率>
東進ハイスクールの調べによると、2025年度における前期日程の倍率は次のとおりです。学部によって差があり、特に教育学部ではコースによって倍率に大きな違いが見られます。
| 学部 | 倍率 |
| 国際教養学部 | 3.7 |
| 文学部 | 2.9~5.6 |
| 法政経学部 | 3.8 |
| 教育学部 | 1.1~7.1 |
| 理学部 | 4.2~7.6 |
| 工学部 | 3.5~6.2 |
| 情報・データサイエンス学部 | 5.6 |
| 園芸学部 | 3.0~5.6 |
| 医学部(一般枠) | 2.9 |
| 薬学部 | 6.7 |
| 看護学部 | 3.9 |
参考:東進ハイスクール 東進衛星予備校 「入試倍率2025年度」
後期日程の倍率は、医学部23.8、文学部(人文歴史学)22.7が特に高くなっているほか、ほとんどの学部で10倍を超える狭き門となっています。
<合格最低点>
千葉大学の発表によると、令和7年度一般選抜(共通テスト+個別試験)の前期日程におけるおもな学部の合格最低点は次のとおりです。
| 学部 | 合格最低点 |
| 国際教養学部 | 866(1375) |
| 文学部 行動科学コース | 616(1025) |
| 法政経学部 | 727(1375) |
| 教育学部 小学校コース | 714(1475) |
| 理学部 化学科 | 764(1375) |
| 工学部 物質科学コース | 669(1375) |
| 情報・データサイエンス学部 | 697(1375) |
| 園芸学部 園芸学科 | 640(1375) |
| 医学部 医学科一般枠 | 990(1475) |
| 薬学部 | 772(1375) |
| 看護学部 | 723(1375) |
参考:千葉大学 令和7年度一般選抜合格者の平均点,最高点,最低点
※カッコ内は大学共通テストと個別学力検査等の配点の合計(総得点)
学部によって総得点が異なるため容易に比較できませんが、医学部の合格最低点の得点率が67%と、特に高くなっているのが分かります。また、先述のとおり、合格判定基準や2段階選抜が実施される可能性がある点にも注意しましょう。
千葉大学の出題傾向と対策

千葉大学に合格するためには、どのような対策が必要なのでしょうか。ここでは、千葉大学の入試問題の特徴と、それに合わせた対策方法をご紹介します。
千葉大学の入試は基礎レベルのマスターが重要
千葉大学は国公立大学のなかで難易度はやや高めの傾向ですが、難問や奇問が出題されることは基本的にありません。基礎が身についていれば解ける問題が多いため、まずは教科書レベルを徹底的にマスターしましょう。
しかし、基礎的な問題が多いゆえに、周りの受験生も高得点を狙ってきます。その分、合格ボーダーラインが高くなるので、取りこぼしがあると命取りになる可能性も。ケアレスミスがないよう、丁寧に問題を解くことが重要です。
対策のポイントは、受験科目の配点比率に着目して、力を入れるべき教科を確認すること。共通テストに比べて個別試験の配点比率が高い学部であれば、共通テスト対策とともに、高校3年生の冬ごろから個別試験対策にも注力することをおすすめします。
英語は基礎の徹底+幅広い英作文
英語は大問が3つあり、長文読解が2問、文法・語彙または英作文が1問という構成です。長文読解問題は難易度が高く、時間内に丁寧に読み取る力が求められます。論説文やエッセイ、物語など、さまざまなジャンルの英文を読んでおきましょう。
教育学部英語教育コースの個別試験には、指定されたトピックスに関する英作文(250語程度)を課すライティングが含まれます。対策として教育関係をテーマにした文章を読み、ものごとを長所短所の両面からとらえるように心がけましょう。
文系数学は徹底的に演習、理系数学は早めに過去問対策を
数学は文系数学・理系数学で出題が異なります。
文系数学では数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列、ベクトル)からまんべんなく、標準レベルの問題が出されます。なかでも、微・積分法、確率、数列などがよく出題される傾向です。公式や定理をうまく使いこなせるように、徹底的に演習に取り組みましょう。
理系数学の出題範囲は、数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)です。微・積分法、確率、数列、ベクトル、複素数平面からの出題が多い傾向があり、標準レベルの問題がメインのなか、複雑な問題も含まれています。問題の難易度を見極めてうまく時間配分できるよう、過去問に取り組みましょう。
国語は講師と二人三脚で記述対策を
国語は現代文1問、古文1問、漢文1問の大問3つで構成されます。2022年度以前は教育学部のみ違う問題が1つ加わっていましたが、現在は各学部共通の出題となっています。
標準レベルからやや難しい問題まで出題され、時間配分に気を付ける必要があります。試験本番を意識して過去問に取り組みましょう。
現代文では字数制限のない問題が出るのが特徴です。古文・漢文も記述形式の問題が多いため、一人で演習を進めず、予備校講師に採点してもらうのがおすすめです。受験のプロの力を借りて、弱点を潰していくと良いでしょう。
千葉大学の受験対策におすすめの予備校5選

以上の傾向を踏まえ、千葉大を目指すのにおすすめの予備校を5つピックアップしました。講座の内容やサポート体制などを総合的に見て、自分に合う予備校を決めましょう。
東進ハイスクール・東進衛星予備校
「3大予備校」の一つである東進ハイスクール(以下、東進)は、近年、難関大合格実績が伸びています。2025年度は、現役のみ(講習生は含まず)で、千葉大学に381名の合格者を輩出し、そのうち医学部は15人でした。
東進は、最新技術を取り入れた総合教育サービスで、特に志望校対策に力を入れています。「志望校別単元ジャンル演習講座」では、東進が持つビッグデータを活用。最新のAIが、それぞれの志望校合格のために必要な単元・ジャンルと問題レベルを判定してくれます。自分に最適な演習問題を解くことで、効率的に合格に近づけます。
また、「過去問演習講座」は、志望大学の最大10年分の二次試験を演習し、それに対するプロ講師による添削指導、解説授業を受けることができる講座です。千葉大学も全学部対象となっていますので、千葉大学の志望学部の出題形式や特徴を掴み、得点力を高めるのに利用しましょう。
東進には、日本全国から集められた実力派講師が多数在籍し、映像授業が中心のため、どの校舎でも受験のプロによる分かりやすい授業を受けられます。東進の講座は約1万種類。
また、東進では、年に数回「千葉大本番レベル模試」を開催しています。千葉大学と同じ出題形式、出題レベルの試験を受け、実施から中8日で解答用紙が返却されます。千葉大学の個別試験のシミュレーションを行い、合格までの距離を測るのに役立つでしょう。
河合塾
河合塾は、グループ全体で 10万人以上(2024年3月末時点)の生徒が通う大手予備校の一つです。2025年度は、千葉大学に585人の合格者を輩出しています。また、医学部受験にも強く、同年度の国公立・私立大学における医学部医学科合格者は合計4289人でした(河合塾グループ関連法人の在籍者および講習受講生の集計、現役・浪人の両者含む)。
カリキュラムは基礎からハイレベルまで、志望大学に対応するコースを選択可能。千葉大学を目指すなら、「千葉大英語」や「千葉大理系数学」は忘れずに組み込んでおきましょう。
千葉大の国語で必要とされる記述力を鍛えるには、講師が添削してくれる「国公立大現代文(論述対策)」がぴったりです。また、名前に「医進」と付く講座は医学部受験向けなので、医学部志望の人におすすめ。
駿台予備学校
確かな実績を持つ講師陣による授業と、AI教材などを活用したサポートで合格を目指せる駿台。2025年度の実績では、364人の駿台生が千葉大に合格しています(駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績、現役・浪人の両者含む)。
講座は科目ごとにレベルに合わせて選択可能。医学部向けに「医系」講座も開講されています。また、共通テスト後に3回行われる「千葉大英語演習プラス」は英語の追い込みとして徹底的に対策できるでしょう。
個別質問アプリや個別指導AI教材などのサポートも充実しているほか、欠席した場合には授業の録画を個別視聴できます。基礎が重要な千葉大学の受験に向けて、分からない部分は質問したり何度も復習したりして、しっかり基礎を身につけましょう。
四谷学院
四谷学院は、1974年の創立以来、約50年の実績を積み上げてきた大学受験予備校です。その特徴は「科目別能力授業」「55段階個別指導」を組み合わせた四谷学院独自の合格戦略です。
科目別能力別授業とは、志望校別ではなく科目ごとのレベル別にクラス編成をするシステムで、無理なく個々に応じた授業を受けることができます。
55段階個別指導は、講師と1対1で実践演習を重ねて解答力を高める学習プログラムです。大学受験のための知識やテクニックを、中1レベルから東大レベルまで55段階に分け、合理的に学べます。
千葉大学医学部に合格した四谷学院の生徒の声を、一部紹介しましょう。
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東京個別指導学院・関西個別指導学院
東京個別指導学院・関西個別指導学院は、教育業界大手のベネッセグループが展開する個別指導塾で、首都圏・東海・九州・関西エリアに多数の教室を構えています。
最大の特徴は、科目ごとに講師と生徒が1対1、または1対2で行う個別指導です。複数の講師の授業を体験して相性の良い担当の講師を選べるのも魅力。
また、ベネッセグループの豊富な情報をもとに進路を提案し、生徒一人ひとりの性格、目標、状況にマッチした学習計画を作成します。
さらに、通塾スケジュールの変更が可能で、連絡すれば当日の授業の振替ができるのも好評。集団指導の予備校とは違った、柔軟できめ細やかな指導を求める方におすすめです。
まとめ
千葉大学の入試は、倍率の高い医学部をはじめ、どの学部も人気が高く難易度も高めです。一般入試では、共通テストと個別試験を組み合わせた選抜が行われますが、多くの学部において、個別試験の配点比率が高いのが特徴です。そのため、早い時期から共通テストと個別試験の対策を並行して進めることが合格の鍵となります。
効率的な入試対策には、予備校の利用もおすすめです。自分の実力を客観的に把握し、配点の高い科目の演習を重点的に行うのに役立ちます。自分に合った予備校を見つけ、万全の対策で千葉大学合格をつかみ取りましょう。