京都大学(以下、京大)は、国内の大学のなかでも最難関レベルに位置付けられる大学です。研究機関としても有名で、日本人で初めてノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹氏や、iPS細胞の樹立に成功し生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏など、多数のノーベル賞受賞者を輩出していることでも知られています。
そんな京大の入試は、少しの勉強量で突破できるほど甘くはありません。どの学部もレベルが高く、東進が公開している合格可能性50%大学入試偏差値ランキングを見ると、文系学部で68~70、理系学部で66~70、医学部にいたっては73となっています(2024年の入試データに基づく)。
また、京大入試はほかの大学とは違った傾向や特徴があり、非常に独特です。そのため、京大合格を目指すなら、通常の勉強に加えて、京大入試に特化した対策も必要です。
それでは、京大の入試問題には一体どのような特徴があるのでしょうか。京大合格を目指すには、どのような予備校に通うべきなのでしょうか。本稿では、京大入試の傾向や特徴をはじめ、京大合格のための塾・予備校選びのポイントから、京大を目指す人におすすめの予備校、京大を目指すうえで知っておきたい入試情報まで具体的に紹介します。京大志望の方は、ぜひ塾・予備校選びの参考にしてください。
京都大学の入試の傾向や特徴を確認! 塾・予備校で学ぶべき理由
ここからは、京大入試の傾向や特徴、塾・予備校で学ぶべき理由を詳しく紹介していきます。

京都大学に合格するには高い「記述力」が必要だから
京大入試の特徴の一つが、高い記述力が求められることです。特に、「論証の京大」といわれるように、京大の数学では論証問題が多く出題されます。論証問題では答えが合っているだけではダメで、解答を導くまでの論証過程を論理的に述べなければなりません。
数学だけでなく、国語でも論述の問題があります。京大の国語の論述問題は解答欄が大きいのが特徴で、受験生の記述力を試してきます。課題文にある言葉をつぎはぎしただけではこのような大きな解答欄を埋め切ることは到底できないので、自分の考えを深く掘り下げてしっかり論述する必要があります。
難しい論述問題が出題されるため、京大に合格するためには「相手に伝わるように論理的に記述する力」が必要不可欠です。しかし、それは独学ではなかなか身に付きません。なぜなら、自分では論理的な文章を書いているつもりでも実際にはできていないということは往々にしてあるため、他人に添削してもらわなければそれに気付くことができないからです。
そのため、受験のプロである塾・予備校でサポートしてもらいながら、記述力を高める訓練をするのが京大合格の近道となります。
京都大学に合格するには正確な「表現力」を求められるから
京大入試で求められるものの一つが表現力です。
京大の英語では毎年、和文英訳問題が出題されます。しかも難問であることで知られています。例えば、日本語独特の言い回しである「転ばぬ先の杖」や「痛い目を見る」など、簡単には英訳できない表現も過去に出題されたことがあります。
こういった問題は、直訳してもほとんど点数が取れません。そのため、文意を正しく理解したうえで、妥当な範囲内で意訳することが求められます。
そう考えると、和文英訳問題についても塾・予備校で添削してもらうほうが良いといえるでしょう。
京都大学に合格するには深い「思考力」を身に付ける必要があるから
京大入試では、解法の手がかりが簡単には見えない問題も出題されます。特に京大の数学は、数学の本質を深く理解していないと解けない問題が多いので、公式や解法パターンを覚えているだけでは対処できません。
こういった問題に対応するためには、数学の基礎的な原理や原則の理解と、それをもとに自ら解法を導き出す思考力が求められます。
このように、京大入試は独特な入試傾向があり、他大学の入試とは異なります。そのため、京大入試を突破するには、塾・予備校で特別な対策をする必要があるといえるのです。
京大合格に強い塾・予備校を見つけるポイントは?

京大に合格するための力をつけるなら、塾・予備校で対策したほうが良い理由をお伝えしました。ここからは、京大合格に強い塾・予備校を見つけるためのポイントをご紹介します。
京都大学受験に特化した塾・予備校を選ぶ
京大に合格したいなら、京都大学受験専門の塾・予備校がおすすめです。全員が京大を目指す環境で日々切磋琢磨しながら学ぶことで、京大受験に向けたモチベーションが自然と高まります。
京大専門の塾・予備校は関西に教室があり、現役京大生講師も多数在籍していることがほとんどです。京大に合格した経験のある講師から京大入試の出題傾向や対策を直接学ぶことで、合格するために必要な力を効率良く身に付けることができます。
京大コースや京都大学対策講座がある塾・予備校を選ぶ
上述したように、京大に合格するためには、高い記述力や表現力に加え、深い思考力が求められます。しかし、それらは一朝一夕で身に付くものではなく、訓練を重ねて初めて得られるものです。受験生は限られた受験勉強期間のなかで、そういった力を習得しなければなりません。
そのように考えると、塾・予備校を選ぶ際に特に大切なのは、京大入試に特化したコースや京大入試対策講座があるかどうかです。このようなコースや講座では通常、京大入試に必要な基礎的な知識から独特な問題の解き方まで、京大入試の傾向を押さえながら講義が行なわれます。そのため、効率良く京大合格に必要な力や考え方を習得することが可能です。
京都大学の合格者実績を確認する
塾・予備校のホームページやパンフレットを確認して、京大合格者実績がある塾・予備校を選びましょう。「京大合格者実績あり」としか記載のない塾・予備校よりも、毎年の京大合格者数を具体的に公開している塾・予備校のほうがおすすめです。合格した学部まで公開されていれば、より選びやすいでしょう。
合格者数をチェックする際は、予備校の規模についての考慮も必要です。一見すると合格者数が少ないように思えても、それは予備校の規模が小さいためで、合格率で考えると実はかなり高いケースもあります。
塾・予備校比較ナビでは、予備校別に京都大学の合格実績をまとめています。ぜひ参考にしてください。
京都大学合格者の体験談を確認する
塾・予備校のホームページやパンフレットに京大合格者の体験談が掲載されていたら、必ず確認しましょう。
実際にその塾・予備校で学んで京大に合格した先輩のリアルな体験談を読むことで、ここに通うことでどのようなメリットがあるのか、実際にはどのようなサポートが合格に役立ったのか、具体的にイメージしやすくなります。
京都大学合格におすすめの塾・予備校を紹介
それでは、実際に京大入試に特化したコースや講座を設置しているおすすめの塾・予備校を紹介します。

東進ハイスクール・東進衛星予備校
東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)は、現役での京大合格者数がNo.1(2024・2025年度)、東大についても現役の合格者数No.1(2024・2025年度)という高い実績を持つ予備校です。日本全国から集められた実力派講師が多数在籍しており、受験のプロによるわかりやすい授業に定評があります。
最大10年分を徹底演習する「過去問演習講座」では、スペシャリストが厳正に採点・添削し、さらに解説授業で解き方・考え方を徹底的に伝授します。
AIを利用した志望校対策の「志望校別単元ジャンル演習講座」では、最新のAIで志望校合格に必要な単元・ジャンルと問題レベルを分析し、結果をもとに30万問以上のデータベースから最適な問題を提案してもらい演習することができます。
そのほかにも、担任指導によるサポート制度など、合格に向けて着実に力を伸ばせるシステムが整っているのも東進の強みです。
そんな東進には、京大入試に特化した講座が多く設置されています。例えば、「京大対策文系数学」「京大対策理系数学」「京大対策国語」などです。これらの京大対策講座を、必要なものだけ自由に選んで受講できます。
どれも、他大学とは異なる京大入試の特徴を押さえながら、京大合格に必要な記述力や表現力、思考力を高めることができる講座となっています。
さらに、「京大本番レベル模試」という京都大学の本番レベルに限りなく合わせた模試も受験することが可能です。
東進は映像授業のため、自分のペースで予習・復習をしながら勉強を進められます。場所や時間を問わずに学習したいという人にもぴったりです。
さらに、東進には「記述型答案練習講座」があります。これは、記述・論述力を付けるための特別な講座です。この講座では、受講→答案作成→添削指導→復習→再添削を繰り返します。第三者の目で答案の採点・添削をしてもらうことで、基本的な答案作成力から、得点につながる記述の仕方まで、さまざまな記述型試験に対応する力を習得できます。
このように、京大入試に対応した講座に加えて、合格に欠かせない記述力を高める講座などを開講している点からも、東進は京大合格を目指す人に最適な予備校だといえるでしょう。京大志望の人は、ぜひ一度公式サイトをチェックしてみてください。
河合塾・河合塾マナビス
河合塾・河合塾マナビスは、現役・浪人合わせた場合の京大合格者数No.2(2024・2025年度)、同東大合格者数No.2(2024・2025年度)をはじめとして、毎年数多くの難関大学合格者を輩出している大手予備校です。
河合塾の最大の特徴ともいえるのは、1科目当たり100人ほどの講師が意見を出し合い作成するオリジナルテキスト。膨大な過去問研究により、入試傾向や出題傾向を組み入れたテキストは、それだけで基礎から応用問題まで効率的に学ぶことができます。
河合塾には、高校生向けの「高校グリーンコース」が設置されています。同コースでは、「特別選抜英語-東大・京大・医進-」「特別選抜理系数学ⅢC」「特別選抜数学ⅠAⅡBC-東大文類・京大文系-」「難関国公立大現代文(論述対策)」「特別選抜物理」など、難関大学志望者向けのハイレベルな講座が多数開講されています。
また、浪人生向けに設置しているのが「大学受験科」です。こちらでは、「京大理系コース」や「京大文系コース」などがあり、論述力や表現力など京大合格に必要な力を身に付けられます。
一方、河合塾マナビスは、映像授業とアドバイザーによる学習サポートを提供するシステムとなっています。大学別対策講座として「過去問研究講座 東大・京大」「予想問題対策講座 東大・京大」などがあるほか、難関国公立大学向けの講座が取りそろえられています。
駿台予備学校
駿台予備校は、現役・浪人合わせた場合の京大合格者数No.1(2024・2025年度)、同東大合格者数No.1(2024・2025年度)という実績をもつ大手予備校です。自分に最適な専用カリキュラムを作成してくれるAI教材「atama+」を導入するなど、ICTを活用した学習環境が整っていることでも知られています。質の高い対面型授業だけでなく、最新技術も取り入れた学習システムで、効率良く学べるのが特徴です。
そんな駿台予備校には、現役生向けの「現役フロンティア」があります。このコースには、京大などの難関大学志望者向けの講座が開講されています。そのほかにも、「京大英語 演習プラス」や「京大理系数学 演習プラス」など、より京大に特化したハイレベルな演習講座があるのも特徴です。
浪人生向けには、「高卒クラス」が設置されています。同クラスには、「EX演習コース」や「プレミアムサポートコース」といった京大志望者向けのコースがあり、学力を上げるだけでなく、実践的な京大対策授業により、合格に欠かせない記述力を鍛えられるのが特徴です。
四谷学院
40年以上の指導歴を持つ四谷学院は、「科目別能力別授業」と「55段階個別指導」の「ダブル教育」で有名な予備校です。学生の「理解力」と「解答力」を高めるオリジナルの教育方法で、数多くの学生を合格に導いています。
四谷学院では、現役生を対象とした「京大特選Vクラス」が開講されています。10人以下の少人数クラスで講師と生徒の距離が近いため、京大合格のために必要な「戦略的思考法」をしっかりと教えてもらえます。
浪人生向けとしては、「京大文系コース」や「京大理系コース」があります。オリジナル教育の「ダブル教育」に加えて、京大に特化したコースで学ぶことで、効率良く京大合格を目指すことが可能です。
京大紅萌会
京大紅萌会は、小学生から高校生、浪人生、社会人まで幅広く対象としている、京大合格を目指して勉強に取り組む学習塾です。兵庫県宝塚市にある「学習塾UGI」グループに属しており、より京大合格者を増やすため、京大のメインキャンパスがある京都府京都市左京区に教室を設けました。開校からこれまでの14年間連続で、毎年京大合格者を輩出しています。
京大受験に特化した京大紅萌会は、京大入試の最新情報や合格のためのノウハウをたくさん持っています。京大の過去問を徹底的に分析することはもちろん、京大合格者に答案を再現してもらって開示された得点と比べることで、採点方法の研究も行なっています。
京大紅萌会の講師は、すべてプロ講師または現役京大生・京大院生講師で、医学部医学科に通う学生講師も多く在籍していることが特徴です。
京大生・京大院生専門の家庭教師派遣センターを運営しており、そこから指導力が高い講師を集めて研修を行なっているため、非常に質の高い指導を受けることができます。
口コミで生徒が集まるので広告費がかからず、自社物件なので教室の家賃が必要ないことから、授業料が安く抑えられているのも、京大紅萌会に通うメリットの一つです。学習状況に合わせて自分にあったコースを選んで通塾できますし、遠方に住む方向けにオンラインコースも用意しています。
修学塾
修学塾は京都府京都市に2つの教室を構える、中学生・高校生向けの学習塾です。
修学塾の特徴の一つは、講師がすべて京大生であることです。約5~10倍の倍率のなかから特に優秀な京大生を採用し、採用後に丁寧かつ徹底的な研修を行なっています。研修では、指導技術はもちろん、生徒を指導する立場としてふさわしい人間性の高い講師になるための内容も教育されます。
長年のノウハウで築いた「京大式必勝学習法」で指導方法を統一しているため、どの講師が担当しても安定した高いレベルの指導を受けることが可能です。質の高い指導の表れとして、2010年度から2025年度入試までの16年間、連続で京大合格者を輩出しています。
京都大学合格のために塾・予備校はいつから通えばいいのか

京大に合格するには、いつ頃から塾・予備校に通い始めるべきなのでしょうか。結論から述べると、なるべく早く通い始めたほうが有利です。可能であれば、高校1年生の4月から通うことをおすすめします。
京大入試は科目数が多く、求められるレベルも非常に高いため、短期間の勉強では太刀打ちできません。早い時期から塾・予備校で毎日勉強する習慣を付け、知識や解法をコツコツ積み上げていく必要があります。
また、塾・予備校で低学年のうちに基礎力を固めておくことで、高校3年生で本格的な受験対策にスムーズに移行できるのもメリットといえるでしょう。塾・予備校の講師は受験のプロですから、入試傾向に沿った指導を受けることができ、効率的に京大合格に必要な力を付けることが可能です。
しかし、「高校3年生からだともう手遅れ」というわけでは決してありません。ある調査によると、大学受験を目指す方の約25%が、高校3年生の4~8月から塾・予備校に通い始めています。しっかりと計画を立てて勉強に取り組む、スキマ時間をフル活用する、効率良く学習できるツールを活用するなどの工夫で、学力を短期間で大きく伸ばせる可能性はもちろんあるでしょう。
京都大学入試の基本情報

ここからは、京大合格を目指すうえで必ず知っておきたい入試情報を解説していきます。
京都大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)
京都大学の公式ホームページで公開されている京都大学入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)によると、京大の教育に関する基本理念は「対話を根幹とした自学自習」です。ここからは、自ら課題を見つけて学び、解決するために努力できる人材の育成を目指していることが読み取れます。
そのため、京大入試は、以下に掲げる基礎学力を確認するために行なわれています。
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引用:京都大学入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
京都大学の偏差値
東進のデータによると京大の偏差値は66~73です。学部・学科ごとの偏差値は以下の表のとおりです。
学部 | 学科 | 偏差値 |
教育 | 教育科学(文系) | 69 |
教育科学(理系) | 70 | |
経済 | 経済経営(文系) | 69 |
経済経営(理系) | 69 | |
文 | 人文 | 69 |
法 | 法 | 69 |
総合人間 | 総合人間(文系) | 68 |
総合人間(理系) | 66 | |
医 | 医 | 73 |
人間健康科学 | 66 | |
工 | 情報 | 70 |
建築、地球工、電気電子工、物理工 | 69 | |
工業化 | 68 | |
農 | 応用生命科学、資源生物科学、食品生物科学、食料・環境経 | 69 |
森林科学、地域環境工 | 68 | |
薬 | (一括) | 69 |
理 | 理 | 69 |
参考: 京都大学 偏差値一覧・ランキング|大学案内|大学受験の予備校・塾 東進
すべての学部・学科の偏差値が60台後半以上で、70以上の学部・学科もあります。どの学科を受験するにせよ、入試難易度は非常に高いと考えられるでしょう。特に偏差値が高く難関なのは、偏差値が73の医学部医学科です。
京都大学入試の種類と内容
京大入試は大きく、「一般選抜」「特色入試」「その他の学部入試」に分かれています。それぞれの入試の特徴を簡単に紹介します。
- 一般選抜
京大の一般選抜は、大学入学共通テストの成績、一般選抜個別学力検査(以下、個別学力検査)の成績、調査書の内容によって合否を判定する選抜方式です。志願者が多く倍率が高い場合、第1段階選抜が実施されることもあります。なお、総合人間学部、教育学部、経済学部は文系と理系で試験内容が異なります。
一般選抜を受けるには、基本的に大学入学共通テスト8科目と個別学力検査4科目の受験が必要です。ただし、経済学部(理系)のみ、大学入学共通テストは7科目、個別学力試験は3科目となります。医学部医学科に関しては、学力検査に加えて面接も課されます。
- 特色入試
京大の特色入試は、いわゆる推薦入試です。「高校時代に主体的に行動して学んだことやその成果」「受験する学部のカリキュラムや教育コースへの適合力」の2点で合否を判定します。
特色入試の受験にあたっては、一般選抜でも必要となる調査書に加え、学部・学科によっては学業活動報告書や推薦書、学びの設計書、指定された英語の検定試験の成績書(合格証明書)の原本などの提出が求められます。また、どの学部・学科も大学入学共通テストの受験が必須です。
- その他の学部入試
一般選抜と特色入試のほかに、海外の学校出身者のための選考や編入学試験、学士入学試験を実施している学部もあります。
京都大学の入試の科目別特徴と対策のポイント

京大合格を目指すなら、入試の出題傾向や合格に必要な力を知ったうえで、塾・予備校や受講コースを選ぶことが大切です。ここからは、京大一般選抜における個別学力検査の特徴と対策について科目ごとに紹介します。
国語
京大入試の国語では、現代文2題と古文1題が出題されます。試験時間は文系が120分、理系が90分で、理系でも国語が必須であることが特徴の一つです。
現代文では、評論よりも文学的で随筆がよく出題される傾向にあります。慣れていないと読解が難しいため、早いうちから随筆の文章をたくさん読んでおきましょう。
すべて記述問題であるため、設問の意図を正しく把握し、自分の言葉で適切にまとめる力が必要です。古文では和歌がよく出題されるため、和歌に関する知識は必ず押さえておいてください。
数学
京大入試の数学は小問での誘導がほとんどなく、自分でプロセスを含めた答案を作成する力が試されます。解答に至るまでの過程を論理的に説明できなければ、最終的な答えが正しくても減点されてしまいます。塾・予備校の講師による添削を積極的に受け、論理的でわかりやすい答案を作成できるようにしましょう。
試験時間は、文系が120分、理系が150分と長丁場です。途中でスタミナ切れにならないよう、長時間集中して問題を解く習慣を早めに付けておくことも重要です。
英語
京大入試の英語は試験時間が120分で、長文読解や和文英訳、自由英作文などが幅広く出題されます。
長文読解では、哲学や科学など、日本語でも非常に難易度が高いテーマでの読解力が求められます。難関大学向けの長文問題集を用いて、英文を正確に読みこなす力や適切にまとめる力を付けましょう。あと回しになりがちな和文英訳や英作文の対策も、早めに始めておくことが大切です。
理科
京大入試の理科の試験時間は180分です。物理90分、化学90分、生物90分のうちから2科目選んで受験します。
複雑な計算問題や論述問題など、単なる暗記では解けない応用力が求められる問題が多く出題される傾向です。教科書レベルの知識はマスターしたうえで、丸暗記ではなく深く理解することを心がけ、公式や現象を自分の言葉で説明できるようにしておいてください。
地理歴史
京大入試の地理歴史の試験時間は90分です。地理探究、日本史探究、世界史探究のうちから1科目選んで受験します。
日本史探究・世界史探究では、空所補充や短答問題、200~300字の論述問題が出される傾向です。地理では30~50字程度の論述問題や、資料を読み取って答える問題が多く出題されます。重箱の隅をつつくような細かい知識問題は少ないため、基礎をマスターしたあとは、論述問題や資料の読み取り問題を多く解いて慣れておきましょう。
まとめ
京大を志望する方向けに、京大に強い塾・予備校の選ぶ際のポイントやおすすめの塾・予備校、京大を目指すうえで知っておきたい入試情報について解説してきました。
京大に合格するには高い記述力や表現力、思考力を鍛える必要がありますが、これらの力は独学ではなかなか身に付きません。京大合格者実績が多い、京大受験に特化しているなど、京大入試をよく知る講師やスタッフが在籍する塾・予備校に通うことで、効率良く力を付けることができるでしょう。
ぜひ、本記事を予備校選びの参考にしていただけたら幸いです。