兵庫県神戸市に本部を構える国立総合大学・神戸大学は、国内ではもちろん、国外からも高い評価を受けている大学です。
SDGsの枠組みを用いた、大学の社会貢献の取り組みを可視化する「THEインパクトランキング2022」では、世界1406大学の中で101-200位(国内3位)にランクインするという快挙を挙げています。
高校生からの人気も高く、ライバルが多い神戸大学に合格するためには、神戸大学の受験対策に強い予備校の手を借りるのが近道です。今回は、神戸大学の入試制度と偏差値・難易度、入試対策のポイントについて解説。また、神戸大学を目指す人におすすめの予備校も3校紹介します。
神戸大学の入試制度、偏差値・難易度
まずは、神戸大学の学部・学科、入試制度、偏差値・難易度について解説します。
神戸大学の学部・学科
神戸大学が設置している学部・学科は、下表に挙げる10学部25学科です。
学部 | 学科 |
文学部 | ・人文学科 |
国際人間科学部 | ・グローバル文化学科 ・発達コミュニティ学科 ・環境共生学科 ・子ども教育学科 |
法学部 | ・法律学科 |
経済学部 | ・経済学科 |
経営学部 | ・経営学科 |
理学部 | ・数学科 ・物理学科 ・化学科 ・生物学科 ・惑星学科 |
医学部 | ・医学科 ・保健学科(看護学専攻/検査技術科学専攻/理学療法学専攻/作業療法学専攻) |
工学部 | ・建築学科 ・市民工学科 ・電気電子工学科 ・機械工学科 ・応用化学科 ・情報知能工学科 |
農学部 | ・食料環境システム学科(生産環境工学コース/食料環境経済学コース) ・資源生命科学科(応用動物学コース/応用植物学コース) ・生命機能科学科(応用生命化学コース/応用機能生物学コース) |
海洋政策科学部 | ・海洋政策科学科 |
神戸大学の入試制度
神戸大学は、「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の3つを主な入試制度として設けています。ここでは、予備校に頼ることで合格率を高めやすい、一般選抜を取り上げます。
神戸大学の一般選抜は、他の一般的な国立大学と同様、大学入学共通テストと神戸大学が課す独自の試験(いわゆる二次試験)の合計点によって合否を決定します。
神戸大学の二次試験に挑戦するチャンスは、前期日程と後期日程の2回です。ただし、経済学部、経営学部、医学部医学科・保健学科 作業療法学専攻には後期日程がありません。
なお、同一学部・学科における前期日程・後期日程の併願は可能です。ただし、前期日程内・後期日程内の併願はできないため、注意してください。
神戸大学の難易度・偏差値
東進のデータによると、神戸大学の一般選抜の偏差値は64~76です。
神戸大学の中でも、偏差値が比較的高い学部・学科としては、以下が挙げられます。
偏差値 | 学部・学科 |
76 | ・医学部 医学科(前期) ・国際人間科学部 グローバル文化学科(後期) |
75 | ・文学部 人文学科(後期) ・法学部 法律学科(後期) |
74 | ・国際人間科学部 発達コミュニティ学科(後期) |
他方、偏差値が比較的低い学部・学科は、下表のとおりです。
偏差値 | 学部・学科 |
67 | ・理学部 数学科(前期) ・理学部 物理学科(前期) ・理学部 惑星学科(前期) |
65 | ・医学部 保健学科(前期) |
64 | ・海洋政策科学部 海洋政策科学科(前期) |
神戸大学に合格するためには、最低でも偏差値64と、旧帝国大学とほぼ同等と言える高い学力を求められます。そのため、気を引き締めて受験に臨みましょう。
神戸大学の入試対策のポイント
神戸大学の入試対策をする上で押さえておきたいポイントとしては、以下の2点が挙げられます。
大学入学共通テストの得点率は「8.5割」を目指す
神戸大学の一般選抜に出願する際に求められる大学入学共通テストの教科・科目は、5~6教科・7~8科目、配点は300~600点です。
学部・学科、日程により、指定される教科・科目の種類・数、配点は異なります。そのため、自分が受験しようと考えている学部・学科、日程に挑戦する上で受験が必要な教科・科目は、あらかじめ入学者選抜要項で確認しておく必要があります。
なお、前述のとおり、神戸大学の一般選抜の合否は、大学入学共通テストと二次試験の合計点によって決まります。そのため、二次試験の配点が高い学部・学科では特に、二次試験での逆転合格も望めるのです。しかし、志望者数が規定の倍率を超えた場合、2段階選抜、いわゆる「足切り」が実施されます。
過去の入試結果を見ると、合格者の共通テストでの平均点は7~8割ほど。確実に足切りを逃れるためにも、大学入学共通テストの得点率は8.5割以上を目指しましょう。
二次試験では「総合力」が問われる
神戸大学の二次試験においては、前期日程では1~3教科の個別学力試験、医学部医学科では個別学力試験に加え、面接が課せられます。後期日程では1教科の個別学力試験と小論文または面接、もしくは個別学力試験か小論文のいずれかが課せられます。
神戸大学の個別学力試験の出題範囲は、同日程・同系であれば全学部・学科共通です。しかし、学部・学科によって課される教科の種類・数、配点は異なるため、事前に入学者選抜要項で確認しておきましょう。
神戸大学の個別学力試験で高得点を狙うためには、各教科の出題形式や傾向を押さえ、効率良く対策をしていくことが大切です。下表に各教科の出題形式・傾向をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
教科 | 出題形式・傾向 |
英語 | 長文読解問題3題、自由英作文問題1題。 読解問題では、同意語句選択問題、内容真偽問題、和訳問題、説明問題が多く出題される傾向。 |
数学 | 理系は大問5題、文系は大問3題。 理系では、数学ⅠA・ⅡBに加え、数学Ⅲの問題も出題範囲。なお、文系・理系ともに複数分野の融合問題がよく出題される。 |
国語 | 現代文1題、古文1題、漢文1題。 字数制限のある説明問題が多く出題される傾向。 なお、経営学部は現代文1題と古文1題、海洋政策科学部の文系科目重視型は現代文1題のみ。 |
理科 | 物理と地学は大問3題、化学と生物は大問4題。 用語問題、論述問題、計算問題が多く出題される傾向。物理では作図問題、地学では構図問題、化学では構造式・反応式が頻出。生物では考察問題も出題される場合がある。 |
神戸大学の個別学力試験では、基礎問題から応用・発展問題、選択問題から説明や計算などの記述問題まで、幅広い難易度・形式の問題が出題されます。そのため、神戸大学の個別試験に臨むためには、あらゆる問題に対応できる総合力を身につけておく必要があります。
基礎をしっかりと固めることはもちろん、応用力や記述力の向上にも力を入れ、着実に総合力を高めていきましょう。
神戸大学を目指す学生におすすめの塾・予備校
難関大学である神戸大学に合格するためには、神戸大学の入試に特化した講座や模試の充実度が高い塾・予備校を選ぶことが大切です。
以下より、神戸大学合格を目指す学生におすすめの塾・予備校を3つ紹介します。
東進ハイスクール・東進衛星予備校
校舎数・生徒数ともに日本一を誇る東進ハイスクール・東進衛星予備校は、現役で神戸大学の合格をつかみ取りたい人に最もおすすめの予備校です。
2022年度には、555人の神戸大学現役合格者を輩出しています(講習生は含まず)。なお、そのうち26人は医学部医学科の合格者です。
東進ハイスクール・東進衛星予備校がこれほど華々しい合格実績を上げられる理由は、「過去問演習講座」「志望校別単元ジャンル演習講座」「神戸大本番レベル模試」といった充実した志望校対策にあります。
「過去問演習講座」では、10年分相当の共通テスト型演習と、最大10年分の神戸大学の全学部の二次試験対策演習に取り組めます。本番を想定した演習であるため、高い実践力が身につくはずです。
「志望校別単元ジャンル演習講座」では、のべ100万人の生徒の学習データと全101大学600学部の過去問、対象生徒の学習履歴をAIで分析。10万問以上のデータベースから志望校合格に最適な演習を優先度順に提案してくれるため、最短ルートで神戸大学合格を目指せます。
「神戸大本番レベル模試」は、神戸大学の二次試験(前期)と同じ出題形式・レベルで実施される模試です。本番さながらの雰囲気を味わえるほか、合格にはあと何点必要か、克服すべき点は何かなどを把握できます。
これらの志望校対策講座および模試をこなせば、神戸大学の受験を突破する上で必要な学力を着実に身につけられるでしょう。
駿台予備学校
東京大学や京都大学などの最難関大学の受験対策に強い予備校として高い支持を得ている駿台予備学校は、神戸大学の受験対策に力を入れている予備校でもあります。
2021年度の神戸大学合格者は、現役・浪人合わせて769人です(駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績)。そのうち、44人は医学部医学科に合格しています。
駿台予備学校は、高校生クラス・高卒(浪人生)クラスともに、神戸大学の受験対策に特化した独自の講座・コースを多数設けています。
〈高校生クラス〉
・スーパー英語S〈神戸大演習プラス〉 ・阪大・神戸大英語S〈神戸大演習プラス〉 ・国公立大英語A〈神戸大演習プラス〉 ・スーパー理系数学S〈神戸大演習プラス〉 ・スーパー文系数学S〈神戸大演習プラス〉 ・入試標準数学A(ⅠAⅡB)〈神戸大理系演習プラス〉 ・入試標準数学A(ⅠAⅡB)〈神戸大文系演習プラス〉 ・入試標準数学A(Ⅲ)〈神戸大理系演習プラス〉 |
〈高卒(浪人生)クラス〉
・スーパー神戸大文系 ・スーパー神戸大理系 ・スーパー神戸大医系 |
※ただし、以上の講座・コースの有無は校舎によって異なります。
加えて、神戸大学の二次試験本番レベルの問題に挑戦できる「神戸大入試実践模試」を受験すれば、自信を持って神戸大学の入試に臨めるようになるでしょう。
河合塾
他の予備校と比べ、多くの国公立大学合格者を輩出している河合塾も、神戸大学の受験に挑戦したい人におすすめの予備校です。
2021年度には、現役・浪人合わせて659人を神戸大学合格に導いています(河合塾グループ関連法人の在籍者および講習受講生の集計)。なお、そのうち28人は医学部医学科の合格者です。
河合塾も、現役生向けの「高校グリーンコース」、浪人生向けの「大学受験科」ともに、神戸大学の受験対策に特化した独自の講座・コースを多数設けています。
〈高校グリーンコース〉
・神大英語 ・神大理系数学 ・神大数学ⅠAⅡB |
〈大学受験科〉
・阪大・神大理系EXコース ・阪大・神大理系コース ・阪大・神大文系コース ・トップ国公立大医進コース 神大対策 ・トップ神大理系コース ・ハイ神大理系コース ・トップ神大文系コース ・ハイ神大文系コース |
※ただし、以上の講座・コースの有無は校舎によって異なります。
さらに、神戸大学の入試予想問題に挑戦できる模試「神大入試オープン」に挑戦すれば、本番に通用する高い実践力を身につけられるでしょう。