【英語編】大学受験におすすめの参考書を分野別に紹介【単語・文法・長文・作文・リスニング・スピーキング】

大学受験に向けて、英語の成績を伸ばしたいと考えている人は多いでしょう。

確かに、大学入学共通テストはもちろん、各大学の総合型選抜や一般選抜でも、英語の比重は大変大きく、無視することはできません。

しかし、ひとえに英語と言っても、英語を学ぶ上での基礎に当たる英単語・熟語や文法・構文から、英語4技能と総称される「リーディング(読む)」「ライティング(書く)」「リスニング(聞く)」「スピーキング(話す)」に至るまで、その分野は多岐にわたっています。

一昔前までは、単語と文法・構文を押さえ、リーディングとリスニングの力をある程度身に付けていれば、大学受験を突破することができました。しかし、受験改革が進んだ今では、スピーキングやライティングを含む全ての分野のスキルをしっかりとマスターしなければ、志望校合格は厳しいものとなっています。

そこで今回の記事では、大学受験対策におすすめの参考書を「英単語・熟語」「文法・構文」「長文読解」「英作文」「リスニング」「スピーキング」といった分野に分けて紹介します。

英語の苦手な分野の参考書を探している人も、全ての分野の参考書を一通りチェックしたい人も、ぜひ参考にしてください。

英単語・熟語を覚えたい人におすすめの参考書

大学受験に臨むためには、より多くの英単語・熟語を覚える必要があります。しかし、やみくもに英単語・熟語を覚えようとしても、大学受験に必要な英単語・熟語を全て覚えることは不可能でしょう。

大学受験のために英単語・熟語を覚えたいのであれば、大学受験に特化した英単語・熟語の参考書を活用することがおすすめです。

以下より、英単語・熟語を覚えたい人におすすめの大学受験参考書を3冊紹介します。

共通テスト対応英単語1800

高橋潔「共通テスト対応英単語1800」(東進ブックス、2020年)は、大学入学共通テストはもちろん、国公立大学の2次試験や私立大学入試もカバーできる英単語参考書の決定版です。

同書は、大学入試センター試験過去20年分と大学入学共通テスト試行調査2回分の分析結果をもとに、見出し語1800語と関連語3340語を収録。典型的な句例や英英語義、詳細な語句解説が充実している上、赤シートを使っての学習もはかどるカラー・デザインとなっています。

加えて、英単語の音声は東進WEB書店からパソコンにダウンロードしたりスマートフォンやタブレットでストリーミングしたりできます。

大学受験に必要な英単語をより効率的に覚えたいと考えている人は、ぜひ手に取ってみてください。

共通テスト対応英熟語750

東進ハイスクール・東進衛星予備校「共通テスト対応英熟語750」(東進ブックス、2020年)は、大学入学共通テストで高得点を獲得するために必要な英熟語をカバーしている参考書です。

同書に収録されているのは、大学入試センター試験10年分と大学入学共通テスト試行調査2回分から抽出した見出し熟語750語、派生語・類語・反対語・関連語793語、中学熟語103語の計1646語。「共通テスト対応英単語1800」と同様、英熟語の音声は東進WEB書店からダウンロード・ストリーミングすることも可能です。

受験まで時間がある高校1年生はもちろん、受験間近の高校3年生も同書を活用し、大学入学共通テストのみならず、主要な国公立大学や私立大学の入試を突破する熟語力を身に付けましょう。

改訂版 鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁

鉄緑会英語科「改訂版 鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁」(KADOKAWA、2020年)は、毎年400人以上の東京大学合格者を輩出している鉄緑会の合格メソッドが詰まった英単語・熟語の大学受験参考書です。

同書は、セクションごとにテーマを設け、その中で一つのストーリーができあがるように単語や熟語を配置しています。また、650以上のイラストも掲載されているため、単語をイメージとともに覚えることができます。

なお、同書には難関大学の入試で取り上げられる難単語も多く収録されています。そのため、難関大学合格を目指したい人には特におすすめの1冊です。

英語の文法・構文を学びたい人におすすめの参考書

大学受験に必要な英単語・熟語を完璧に覚えたとしても、英文を読んでその内容を正確に理解したり、覚えた英単語・熟語を使って文章を書いたり話したりすることはできません。

大学受験に通じる基礎的な力を身に付けるためには、英単語・熟語を覚えることに加え、英文法・構文をマスターすることが大切です。

以下より、英語の文法・構文を学びたい人におすすめの大学受験参考書を3冊紹介します。

安河内の英語をはじめからていねいに【完全版】

安河内哲也「安河内の英語をはじめからていねいに【完全版】」(東進ブックス、2019年)は、新時代の大学受験に必要な英文法・構文をゼロから高速マスターできる参考書です。

同書を手がけた安河内先生は、東進ハイスクールの看板英語講師。予備校講師ならではの視点を生かし、高校生のつまずきポイントを考慮しながら分かりやすく英文法・構文を解説しています。

また、同書には例文と復習問題の読み上げ音声が収録されているため、リスニング力やスピーキング力の向上も期待できます。問題音声は、東進WEB書店からダウンロード可能です。

基礎の基礎から英文法・構文を学び、英語4技能を高める上で欠かせない基礎的な英文法・構文を身に付けたい人は、ぜひ手に取ってみてください。

全解説頻出英文法・語法問題1000

瓜生豊、篠田重晃「全解説頻出英文法・語法問題1000」(桐原書店、2005年)は、多くの予備校や高等学校が推薦・採用している英文法・構文の大学受験参考書です。

同書の何よりの魅力は、問題の質と解説の詳しさにあります。同書が採用している問題は、過去の入試問題から収集されたもの。英文法・構文を学ぶ上でベストな問題を項目別に編集し、収録しています。また、それぞれの問題の解答に付されている解説は大変詳しく、他の参考書の追随を許さないと言われています。

中堅以上の大学受験に挑戦したいと考えている人におすすめの1冊です。

キク英文法

一杉武史「キク英文法」(アルク、2007年)は、大学受験はもちろん、大学合格後も使える文法力を身に付けられる参考書です。

同書は、大学入試に必須の英文法212項目を厳選。1日3~9分の学習を7週間続けるだけで、難関大学の受験を突破するために必要な文法・構文をマスターできます。

なお、同書には文法・構文を耳からもインプットできるよう、CDも2枚付録されています。そのため、同書を開かなくても、電車の中などでイヤホンを使って英文法を学ぶことが可能です。

難関大学の合格をつかみたい人は、同書を活用して英文法を効率的に学びましょう。

英語の長文読解を伸ばしたい人におすすめの参考書

大学入学共通テストをはじめとする大学受験では、必ずと言って良いほど長文読解問題が出題されます。

しかし、読み慣れない英語の長文を読み解くのは大変骨が折れるため、強い苦手意識を持っている人も多いでしょう。

とはいえ、英語の長文読解も参考書を片手にじっくりと学べば、すらすらと読み解けるようになるものです。

以下より、英語の長文読解を伸ばしたい人におすすめの大学受験参考書を3冊紹介します。

大岩のいちばんはじめの英文法【英語長文編】

大岩秀樹「大岩のいちばんはじめ英文法【英語長文編】」(東進ブックス、2012年)は、長文読解のコツを基礎から学べる大学受験参考書です。

大岩先生は、苦手だった英語を克服した経験や予備校講師としての指導経験を活かし、「基本4品詞」「基本5文型」「接続詞」「時制」といった長文読解に必要な文法を丁寧に解説しています。

なお、東進ブックスのストア型アプリ「東進ブックスStore」では、同書に対応している音声学習アプリもリリースされています。アプリでは読み上げに合わせて英文がハイライト表示されるため、より効果的な学びを期待することが可能です。

長文読解を基礎からじっくりと学びたいと考えている人は、ぜひ手に取ってみてください。

英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー ①読み方・書き方編

島田浩史、米山達郎、福崎伍郎「英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー ①読み方・解き方編 」(河合出版、2005年)は、より実践的な速読の方法を指南している長文読解の参考書です。

パラグラフリーディングとは、一文一文をじっくり読むのではなく、一般的な評論文の論理展開に当てはめて段落の要点をつかんでいくリーディング方法。同書を手に取れば、限られた時間の中でも余裕を持って長文読解問題に取り組めるようになります。

加えて、私立大学対策に特化した同シリーズ「②実戦編 私立大対策」や国公立大学対策に特化した同シリーズ「③実践編 国公立大対策」を活用すれば、志望大学の受験を突破する速読力を身に付けられるでしょう。

やっておきたい英語長文300

杉山俊一、塚越友幸、山下博子、早崎スザンヌ「やっておきたい英語長文300」(河合出版、2004年)は、長文読解のための必須事項を網羅している大学受験参考書です。

同書には、200~400語の大学入学共通テストレベルの長文読解問題が30題収録されています。また、解説には長文問題の解答はもちろん、丁寧な設問解説や構文・語句解説が収録されているため、しっかりと長文読解の基礎力を培うことができます。

なお、同書をマスターした後は、順を追って同シリーズ「500」「700」に取り組むことをおすすめします。「700」までじっくり学べば、難関大学を突破できる長文読解力を手に入れることができるでしょう。

英作文を得意にしたい人におすすめの参考書

大学入試改革により、大学入試センター試験では採用されていた英作文が大学入学共通テストにおいては廃止されることになりました。

しかし、私立大学や国立大学2次試験では、自由英作文をはじめとする英作文問題が増加しています。

そのため、中堅以上の大学を受験したいと考えているのであれば、英作文対策は欠かせません。

以下より、英作文を得意にしたい人におすすめの大学受験参考書を3冊紹介します。

宮崎の今すぐ書ける英作文 和文英訳編

宮崎尊「宮崎の今すぐ書ける英作文 和文英訳編」(東進ブックス、2003年)は、和文英訳の合格答案を書く秘訣が詰まった大学受験参考書です。

予備校講師でありながら、翻訳家でもある宮崎先生が、使用頻度の高い基本構文や日本語頻繁に用いられるフレーズの英語での表現方法など、和文英訳の基礎的な知識を丁寧に解説しています。和文英訳の実践問題も豊富であるため、確かな和文英訳力を身に付けられます。

大学受験の和文英訳問題で合格ラインである6割以上を目指したいと考えている人におすすめの1冊です。

宮崎の今すぐ書ける英作文 自由英作文編

宮崎尊「宮崎の今すぐ書ける英作文 自由英作文編」(東進ブックス、2004年)は、大学受験で合格点を採るための自由英作文の書き方をマスターできる参考書です。

同書には、自由英作文の基本パターンやコツのほか、自由英作文で使える重要構文やフレーズがギッシリと詰まっています。また、20語程度の短い英作文、100語を超える長い英作文、図や絵を説明する英作文など、さまざまな出題形式の英作文問題に取り組めます。

すらすらと自由英作文が書けるようになりたいと考えている人は、ぜひ手に取ってみてください。

大学入試 最難関大への英作文 ハイパートレーニング

大矢復「大学入試 最難関大への英作文 ハイパートレーニング」(桐原書店、2019年)は、最難関レベルの英作文問題を解く力を身に付けられる大学受験参考書です。

同書は、和文英訳にも自由英作文にも通じるテクニックを徹底解説。さらに、文法の運用力と日本語意訳の実践力を鍛える和文英訳の過去問演習や、新形式・新傾向の自由英作文過去問題演習を多数収録しています。

同書の内容をマスターすれば、東京大学や京都大学といった最難関大学の2次試験を突破する英作文力を会得できるでしょう。

リスニングの力を高めたい人におすすめの参考書

英語の中でも、大学入試改革の影響を大きく受けたのがリスニングです。

大学入試センター試験では50点だった配点が、大学入学共通テストでは100点になっています。その上、センター試験ではどの問題も2回読み上げられていたのに対し、大学入学共通テストでは1回しか読み上げられない問題も混ざっています。

比重が大きくなった上、難易度もアップしたリスニングに対応するためには、参考書を使った本格的な対策が必要です。

以下より、リスニングの力を高めたい人におすすめの参考書を2冊紹介します。

安河内のセンター英語 リスニングをはじめからていねいに

安河内哲也「安河内のセンター英語 リスニングをはじめからていねいに」(東進ブックス、2006年)は、大学入試センター試験レベルのリスニングのコツを押さえられる参考書です。

同書は少し古い本であり、大学入学共通テスト向けの参考書ではありません。しかし、同書には大学入学共通テストにも通じるリスニングの勉強方法や発音記号・文の中での発音など、リスニングの力を伸ばすための基本メソッドがしっかりと詰まっています。また、出題形式ごとの問題演習に取り組むことも可能です。

リスニングを基礎の基礎から学びたいと考えている人は、ぜひ手に取ってみてください。

大学入学共通テスト 英語のリスニング問題が1冊でしっかり解ける本

山内勇樹「大学入学共通テスト 英語のリスニング問題が1冊でしっかり解ける本」(かんき出版、2020年)は、大学入学共通テストレベルのリスニング対策ができる参考書です。

同書は、単語・短文・長文をシャドーイングで聞き取る3種類のトレーニングを通じてリスニング力の向上を図ります。大学入学共通テストの試行調査の内容を徹底分析して作られた2回分の予想問題を収録している上、大学入学共通テストで高得点を採るためのコツが詰まった動画講義特典も付属しています。

大学入学共通テストのリスニングで高得点を狙える力を身につけたいと考えている人におすすめの1冊です。

スピーキングのコツをおさえたい人におすすめの参考書

大学入試改革の影響を強く受けたのは、大学入学共通テストだけではありません。多くの大学が英語民間試験の成績の提出を求めるようになったことも、特筆に値します。

大学入試で活用される英語民間試験では、英語4技能が満遍なく測られますが、中でも注目すべきは、スピーキングでしょう。

スピーキングは1人で学べないと考えられることが多いものですが、参考書があれば1人で訓練することも可能です。

以下より、スピーキングのコツを押さえたい人におすすめの参考書を2冊紹介します。

英語4技能の勉強法をはじめからていねいに

安河内哲也「英語4技能の勉強法をはじめからていねいに」(東進ブックス、2018年)は、スピーキングをはじめとする英語4技能の勉強法を漫画で解説している大学受験参考書です。

同書を活用すれば、応用問題やスピーチなど、さまざまなスピーキング問題を突破するコツを押さえることができます。

なお、同書はスピーキングの他にも、リスニングやリーディング、ライティング、英文法、英単語の勉強方法を解説しているため、1冊で英語の勉強方法の基礎をマスターすることも可能です。

英語検定やTOEFLなどの大学受験に必要な民間試験の基本的な対策方法を知りたいと考えている人は、ぜひ手に取ってみてください。

大学受験4技能対策 スピーキングのための英文法

米原幸大、西山哲郎、田中十督「大学受験4技能対策 スピーキングのための英文法」(河合出版、2018年)は、英語4技能のスピーキング対策に特化した大学受験参考書です。

同書は、スピーキングに必要な中学1年生〜高校1年生レベルの文法項目に加え、発音や英語でのコミュニケーションに必要な項目を解説しています。また、音声が収録されているCDが付属している上、スピーキングの練習シートやスピーチのトピックなどをオンラインで無料ダウンロードできます。

同書をフル活用すれば、着実にスピーキングスキルを高めることができるでしょう。