学習院大学のコア試験・プラス試験とは? 入試の仕組みから出題傾向、おすすめ予備校まで解説!

学習院大学は「自ら課題を発見し、その解決に必要な方策を提案・遂行する力を十分に身につけた人材を育成すること」を使命とし、多くの政治家や経営者を輩出しています。母体となったのは、幕末の1847年に京都に設置された公家の教育機関「学習院」です。現在では法学部・経済学部・文学部・理学部・国際社会科学部の5学部17学科を有する総合大学となりました。キャンパスは東京都目白のみで、緑に囲まれる落ち着いた環境で少人数制教育を受けられます。

そんな学習院大学は受験生から人気を集め、GMARCHの1つに数えられています。合格するためにはしっかりとした対策が必要です。この記事では、学習院大学の入試の特徴から出題傾向と対策、おすすめの塾・予備校まで徹底解説しました。学習院大学を目指したい人はぜひ参考にしてください。

学習院大学の入試制度や偏差値・難易度は?

まずは学習院大学の入試に関する基本情報をお伝えします。

学習院大学の入試制度とは?

学習院大学の一般選抜には、「コア試験」「プラス試験」「大学入学共通テスト利用入学者選抜」の3つの方式があります。

コア試験は一般選抜のメインとなる方式で、全学部全学科で実施しています。試験科目は3科目です。募集人数が最も多いので、学習院大学の志望度が高い受験生はコア試験を受けましょう。

プラス試験は、他学部のコア試験の実施日に、そのコア試験と同じ問題を受験する方式です。例えば、文学部のコア試験は通常「英語・国語・地歴公民 or 数学(選択)」の3科目です。しかし、理学部のコア試験と同日にプラス試験を受けることで、理学部の受験科目である「英語・数学・理科」の3科目でも文学部を受験できます。文理を超えたチャンスがあることが、プラス試験の特徴です。

大学入学共通テスト利用入学者選抜は大学独自の試験がなく、共通テストの点数のみで合否が決まります。学習院大学の一般選抜は東京都のみで実施されますが、共通テスト利用選抜なら全国どこからでも受験可能です。なお、プラス試験と大学入学共通テスト利用入学者選抜は実施していない学科もあるので、確認してみてください。

また学習院大学では、一般選抜の他に学校推薦型選抜、総合型選抜などさまざまな入試を行っています。学校推薦型選抜には指定校と公募制があるので、指定されている高校の人は先生に相談してみてください。

学習院大学の偏差値・難易度はどれくらい?

ここでは予備校大手である東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)のデータから、学習院大学の偏差値を調べました。各学部のコア試験の偏差値を見ると、理学部が60、それ以外の文系4学部が60~63となっています。どの学部も粒ぞろいで、難関と言えるでしょう。

また、学習院大学は志願者数を公開しています。受験者数ではないため実質倍率とは異なりますが、2023年度はどの学科もかなりの高倍率でした。例えば経済学部 経済学科(コア試験)は130人の募集人数に対し志願者2100人以上で、倍率は16倍以上となっています。

さらに、プラス試験と大学入学共通テスト利用入学者選抜の募集人数は各学科3~15人程度と少ないため、かなりの激戦となります。中には3人の募集に対して300人以上が志願し、100倍の倍率となっている学科もありました。このデータからも、学習院大学の人気の高さがうかがえます。

学習院大学の出題傾向と合格に向けた対策とは?

ここでは、学習院大学の入試問題の特徴と、それに合わせた対策法を紹介します。

幅広い知識が求められる英語は基礎を完璧にしよう

学習院大学の英語は、長文読解を中心に文法や英作文などさまざまな形式で出題されるため、幅広い知識と慣れが必要です。問題量が多いのでスピードも求められます。しかし難易度としては標準的なので、しっかり基礎が身についていれば対処できます。単語や熟語を完璧にした上で、長文読解の演習を行いましょう。

また、国際社会科学部のコア試験と経済学部のプラス試験で出題される英語は、問題指示文も英語で表記されています。本番で焦らないよう、過去問に触れておきましょう。

国語は漢字やことわざなどの問題を取りこぼさないように注意!

国語は現代文と古文が必須で、文学部のみ漢文が出題されます。難易度は標準レベルです。特に古文・漢文は基礎知識を問われることが多いため、教科書レベルの暗記もしっかり固めておきましょう。

また、漢字の書き取りやことわざ、四字熟語といった問題も出題されます。これらは入試直前の暗記で対応できるものではありません。日頃から国語に興味を持ち、分からない言葉があったら調べることを意識すると良いでしょう。

数学はケアレスミスが命取り!証明問題は講師の力も借りて対策を

数学は全問記述式です。難易度は標準レベルですが、それだけ得点率が高く、1つのミスで勝敗が分かれてしまう可能性もあります。ケアレスミスがないように注意しましょう。頻出分野は微分・積分、確率、数列などの数Ⅱ・Bの範囲です。これらの分野を中心に演習を進めてください。

また、文学部や理学部では証明問題が出題されることもあります。証明問題は自己採点が難しいため、高校の先生や予備校講師に採点・添削をしてもらうと良いでしょう。

学習院大学を目指せるおすすめの塾・予備校3選

大学受験において、学習をサポートしてくれる塾や予備校選びはとても重要です。ここでは学習院大学に強い塾・予備校を3つピックアップしました。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進は合格実績を伸ばし続けている注目の予備校です。2022年度の学習院大学の合格者は588人でした(現役生のみ、講習生含まず)。確かな実績の理由は、一人ひとりに合わせて最適な学習計画を立てていることです。例えば「志望校別単元ジャンル演習講座」では、のべ100万人の東進生のビッグデータとAIを活用し、自分にぴったりの演習ができる「必勝必達セット」を提案してくれます。

また、プロによる採点が受けられる「過去問演習講座」も必見です。特に、数学の証明問題などは自分で採点しづらいので、当てはまる学部志望の方は受けておくことをおすすめします。

さらに模試が充実していることも東進の特徴の1つ。学習院大学志望の人は年5回実施される「全国有名国公私大模試」や、「共通テスト本番レベル模試」を積極的に受けましょう。

河合塾

河合塾は日本トップクラスの大手予備校で、合格者数も桁違いです。2022年度は学習院大学に1699人もの合格者を輩出しました(河合塾グループ関連法人の在籍者および講習受講生の集計、現役・浪人の両者含む)。

河合塾では対面授業を中心に、講師や周りの生徒の熱意を感じながら学習が進められます。授業は1~6のレベルに分かれています。学習院大学志望なら、「2~3」レベルの講座で基礎を固め、「4~5」の応用レベル講座で知識を定着させましょう。テキストの質も高く、最新の入試傾向に合わせて進化しています。

また、数万人の生徒が通っている大規模な予備校ですが、一人ひとりに担当チューターが付きいつでも相談できることも特徴です。チューターは入試から逆算し、的確な学習計画を立ててくれます。

駿台予備学校

授業やテキストの質の高さに定評がある駿台予備学校は、2022年度には449人が学習院大学に合格しています(駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績、現役・浪人の両者含む)。通学型とオンライン型の2つから受講スタイルを選べますが、オンラインでも通学型と同じ学習サポートを受けられることが特徴です。校舎は全国に32校と少なめなので、近くに駿台予備学校の校舎がない人はオンライン型を選びましょう。

講座レベルは「基礎・標準・難関・選抜」の4つに分かれています。学習院大学志望の方は、苦手科目は標準レベルで基礎をしっかり固め、得意科目は難関レベルで一つ上の段階まで仕上げておくのがおすすめです。

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