静岡大学の入試はオール記述式! 難易度や出題傾向、対策できる塾・予備校は?

静岡大学は文理合わせて7学部を持つ、静岡県にある国立大学です。偏差値は50~57程度で、中堅レベルと言えるでしょう。東京都や愛知県からも受験しやすい立地の良さや、地元就職への強さから「隠れた人気国立大学」とも言われています。

この記事では静岡大学を目指す受験生に向けて、入試の仕組みや難易度、出題傾向と対策法、おすすめ塾・予備校を解説します。ぜひ参考にしてください。

静岡大学の入試制度や難易度は?

まずは静岡大入試の基本情報をお伝えします。

静岡大学の入試制度

静岡大学の学部は人文社会科学部・教育学部・情報学部・理学部・工学部・農学部・グローバル共創科学部の7つです。一般選抜は2月下旬の前期日程と、3月中旬の後期日程があります。ただし、教育学部のみ後期日程を行わないコースがあるので、事前に確認しておきましょう。

静岡大学は国立大学のため、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の受験が必須です。どの学部でも5~6教科7科目(2025年度からは「情報Ⅰ」が加わり6~7教科8科目)が必要となります。2段階選抜ではなく、共通テスト・個別試験の合計点で合否が決まります。

静岡大学独自の個別試験では、英・国・数・理といった基本的な教科の他、小論文を課される学部も多いです。該当する学部を受ける人は、小論文もしっかり対策しましょう。

また静岡大学では一般選抜の他に、学校推薦型選抜と総合型選抜を行っています。それぞれ、共通テストを課すものと課さないものがあります。対応する学部・学科が限られるため確認してみてください。

静岡大学の難易度はどれくらい?

大手予備校である東進のデータを見てみると、静岡大学の偏差値は学部・学科による差が大きいです。最も偏差値が高いのは情報学部 情報科学科と人文社会科学部 社会学科の57ですが、一方で50以下の学科もあります。特に、教育学部はコースによって差が大きいため、注意が必要です。

また、静岡大学が公表している入試データを調べると、前期日程の実質倍率は1.1~4.7程度と、こちらも学科やコースによって差が開いています。人文社会科学部は偏差値が高いものの、実質倍率は全学科で2.0を切っており、しっかり対策をすれば合格できる学部と言えるでしょう。

静岡大学の出題傾向と合格を目指せる対策法とは?

続いて、静岡大学の個別試験の出題傾向と、その対策法をお伝えします。

英語は小説と自由英作文の対策を重点的に

静岡大学の英語は記述式で、問題文も全て英語で書かれています。設問にある“Answer in Japanese”(日本語で答えなさい)などの指示を見落としてミスをするともったいないので、よく読みましょう。

長文読解2題、誤文訂正、会話文、自由英作文と、バランスよく出題されます。大問5の自由英作文は20~25%と配点が大きいため、なるべくここに時間をかけられるようにしましょう。

小説の長文読解が出題されることも静岡大学の英語の特徴です。小説を出題する大学は少ないですが、周りと差を付けやすいポイントでもあります。予備校などで英語小説に特化した対策をしましょう。

また、論説文では「食糧危機とコロナ禍・ウクライナ戦争」など、最新の時事問題が出題されています。普段から意識してニュースなどを見ておくと役立つでしょう。

国語は論説文の配点が6割

国語は記述式で、論説文、古文、漢文の3題構成です。配点は論説文60%、古文/漢文が各20%で、配点の大きい論説文が重要となります。

出題数は少ないですが、そのぶん1問ごとの記述量が多めで、「200字以内」という出題も見られます。論旨を箇条書きなどでしっかり整理してから、文章にまとめるとよいでしょう。また、予備校や塾で論述の演習を行ってください。

古文・漢文は現代語訳の他、内容理解を問う問題も出されます。傍線の箇所だけでなく全体を丁寧に読み、文章の趣旨を理解しましょう。

数学はⅢを含み数列、ベクトル、微積分などが頻出

数学は、文系数学と理系数学に分かれています。学部ごとの分類は、以下の通りです。

文系数学理系数学
・教育学部
・理学部〈生物科学科・地球科学科〉
・農学部
・グローバル共創科学部
・情報学部〈情報科学科〉
・理学部〈物理学科・化学科・創造理学コース、数学科※〉
・工学部

※理学部 数学科は他の学部と問題が異なる

出題範囲はどちらも数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列・ベクトル)ですが、一部学科は数学Ⅲを含みます。また、2025年度入試からは数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)が含まれるため、注意してください。

特に頻出の単元は「数列」「ベクトル」「微分・積分」「確率」「複素数平面」などです。特にベクトルを苦手とする受験生は多いですが、克服できれば周囲と差を付けられて合格に近づくので、力を入れて対策してください。

静岡大学を目指す受験生におすすめの塾・予備校3選

ここでは、静岡大学志望の受験生におすすめの塾・予備校を3つ、厳選してご紹介します。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

全国的に有名な予備校の1つである東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)。「日本一の現役合格実績」を誇り、国立大学対策にも強いです。2023年度は静岡大学に245人が合格しました。

東進では実力派講師による映像授業を中心に、さまざまな講座が用意されています。「志望校別単元ジャンル演習講座」では、先輩たちの学習データとAIを活用し、自分のレベル・志望校にぴったりの演習問題を作成してくれます。

「過去問演習講座」では、プロによる採点・添削指導・解説授業を受けられます。静岡大学の全学部(小論文を除く)に対応しており、おすすめの講座です。

また、東進は模試の質も高いため、定期的に受けてみましょう。静岡大学志望なら「全国有名国公私大模試」や「共通テスト本番レベル模試」がおすすめです。

秀英予備校

秀英予備校は静岡県内に多くの校舎があり、地元で通いやすい予備校です。2023年度は93人を静岡大学合格へ導いています。

秀英予備校では、志望校や学力レベルに合わせたオリジナルテキストを使用。特に演習量を重視しており、記述が多い静岡大学受験にぴったりのテキストだと言えます。

また秀英予備校では対面授業の他に、個別指導や映像授業のコースを用意しているので、目的やスケジュールに合わせて選びましょう。個別指導は、相性の良い講師を自分で選べます。映像授業は秀英トップクラスの授業力のある人気講師が担当しており、分かりやすい授業となっています。

京進

京進は特に関西圏の大学に強い予備校です。2023年は京都大学や大阪大学、神戸大学にそれぞれ40人以上が合格しており、静岡大学にも8人が合格しました。大学受験のコースは「京進の大学受験 TOPΣ」といい、愛知県、京都府、滋賀県に校舎があります。

京進の特徴は、脳科学に基づいた「リーチングメソッド」を取り入れていることです。このメソッドでは主に「自ら考え学ぶ力」が身に付くとされているため、記述問題の出題が多い静岡大学対策にも効果的です。

また、レベルや志望校別にコースが細かく分かれており、自分の目標に合わせてぴったりのコースを選択できます。静岡大学志望の人は難関国公立大学に対応している「ハイレベルコース」がおすすめです。

京進には受験のプロである担任と、大学生チューターがどちらも在籍しており、なんでも相談できる安心感があります。担任には学習計画や模試のフィードバックなど、チューターにはリアルな大学情報や実体験などを聞いてみましょう。

関連記事