静岡県立大は個別試験が特殊? 入試の仕組みから難易度、出題傾向、おすすめ塾・予備校まで徹底解説!

静岡県立大学(以下、静岡県立大)は静岡市駿河区に本部を置く公立大学で、学部は専門性の高い5学部のみとなっていることが大きな特徴です。大学理念の中には「静岡県立大学は、卓越した教育と高い学術性を備えた研究を推進します」という文言があり、質の高い学びを目指していることが分かります。

そんな静岡県立大に合格するためには、どのような対策が必要なのでしょうか。この記事では静岡県立大の入試の仕組みや難易度、出題傾向と対策を解説。最後にはおすすめの塾・予備校を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

静岡県立大の入試の仕組みや偏差値・難易度は?

まずは静岡県立大受験の基本情報を確認しておきましょう。静岡県立大の学部は5つで、薬学部・食品栄養科学部・国際関係学部・経営情報学部・看護学部です。

この学部群を見れば分かる通り、静岡県立大は文学部や理学部といった一般的な学部を持ちません。一般選抜の方法もやや特殊なので、注意が必要です。

静岡県立大の入試制度とは?

公立大学である静岡県立大では、大学入学共通テストの受験が必須となります。配点と入試日程はそれぞれ以下のようになっています。

学部・日程大学入学共通テスト
の配点
個別試験の科目と配点
薬学部(公立大学中期)1150点物理基礎・物理(400点)・ 化学基礎・化学(600点)
食品栄養科学部(前期)950点化学基礎・化学(300点)
食品栄養科学部(後期)650点小論文(150点)
国際関係学部(前期)600点外国語(200点)
経営情報学部(前期)700点外国語 または 数学(200点)
経営情報学部(後期)500点面接(200点)
看護学部(前期・後期)1000点面接・口頭試問(200点)

注目したいのは、大学入学共通テストの配点が高いことと、個別試験の科目数が少ないことです。特に英語は多くの大学で課されていますが、静岡県立大では国際関係学部・経営情報学部(前期、選択)のみとなっています。

小論文で英語が必要になる学部もありますが、基本的には静岡県立大志望の人は共通テスト対策に力を入れましょう。

また、静岡県立大では一般選抜の他、学校推薦型選抜や帰国生徒選抜を実施しています。さまざまな選抜方法を把握しておけば合格のチャンスが増えるため、チェックしておきましょう。

静岡県立大の偏差値・難易度はどれくらい?

東進のデータによると、静岡県立大の偏差値はおおむね58~60ですが、薬学部はやや高く63~65となっています。

志願倍率についても薬学部は突出しており、大学によると、2022年の志願倍率は約9.0倍でした。その他の学部も約3.5~5.0倍で、静岡県立大のどの学部も人気があると分かります。

また共通テスト得点率に関しても、薬学部と国際関係学部は70%以上、その他の学部も最低60%以上は必要です。確実に得点できるよう、油断せず対策をしましょう。

静岡県立大の出題傾向と合格するために必要な対策とは?

続いて、静岡県立大の個別試験の出題傾向と、その対策方法をお伝えします。

英語の記述は演習で慣れ、予備校講師の添削を活用しよう

英語は、国際関係学部と経営情報学部(選択)で実施されます。難易度は標準レベルですが、単語・熟語や文法、類義語などの知識が求められます。単語などの暗記はしっかりと定着させましょう。

なお2022年度の国際関係学部の場合、長文読解が2問、和文英訳が1問、英作文が1問の大問4問で構成されていました。英訳・和訳の記述量が多いため、演習と過去問を繰り返してスピード感を掴みましょう。和訳については自力での添削が難しいこともあり、予備校の先生などに添削してもらうのがおすすめです。

物理・化学は基礎レベルの総復習で苦手分野をなくそう

物理は薬学部、化学は薬学部と食品栄養科学部で必要となります。どちらもレベルは標準程度ですが、幅広い範囲からまんべんなく出題される傾向にあります。そのため、高校物理・化学の全ての範囲をしっかりカバーしておく必要があります。

苦手分野・得意分野だけを勉強するのではなく、定期的に総まとめ学習を行ってください。予備校の夏期講習や直前講習を活用するのもおすすめです。

数学は数Ⅲが必要な点に要注意

数学は経営情報学部の選択科目となっています。出題範囲は数学Ⅰ・A(場合の数と確率、図形の性質)・Ⅱ・B(数列・ベクトル)・Ⅲです。

この範囲からまんべんなく出題される傾向にあり、幅広い対策が必要となります。基礎をしっかり固めた上で、苦手をつぶしていきましょう。数学Ⅲについては、共通テスト対策とは別で計画的に学習を進めてください。

静岡県立大を目指す受験生におすすめの塾・予備校3選

最後に、静岡県立大合格を目指す人におすすめの塾・予備校をご紹介します。塾や予備校との相性は非常に大事なもの。自分に合った予備校を見つけ、偏差値を伸ばしてください。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

全国展開する大手予備校・東進は、実力派講師陣による1万種類もの授業と多彩なサポートにより、志望校合格を目指せる予備校です。静岡県にも多数の校舎があり、通いやすいことも魅力の1つ。合格実績も申し分なく、2022年度は静岡県立大に55人が合格しています(現役生のみ、講習生含まず)。

特におすすめの講座は、プロによる採点と添削指導が受けられる「過去問演習講座」です。食品栄養科学部・国際関係学部・経営情報学部の、英語・化学の対策ができます。英語の記述問題などは一人では採点や対策をしにくいため、ぜひプロの指導を受けましょう。

また、静岡県立大入試では基礎が重視されます。そのため一人ひとりに合わせた演習対策を行い、苦手分野をなくしておくことも重要です。東進が持つ受験生のデータとAIを活用した「志望校別単元ジャンル演習講座」では、受験生の学力と志望校に合わせて最適な演習問題を提案してくれます。

駿台予備学校

講師やテキストの質の高さから人気を集める駿台予備学校。その実績は確かなもので、2022年度は31人が静岡県立大に合格しています(駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績、現役・浪人の両者含む)。静岡県内には浜松校がある他、映像講座を視聴でき、通学生とほとんど同じサポートを受けられるオンライン型も選択可能です。

駿台の授業はレベル分けが明確で、「選抜・難関・標準・基礎」と分かれています。苦手科目は基礎、得意科目は難関など、自分に合った講座を選ぶことで力を付けられます。

また、共通テスト対策も万全なのがうれしいポイント。「共通テスト対策講座」は英語・数学・国語・理科・地歴公民の5教科の映像講座を受講できます。学習は自分の都合に合わせて進められるため、自分に必要なも必要な科目を選んでしっかりカバーしましょう。

佐鳴予備校

佐鳴予備校は静岡県・愛知県に展開している予備校です。2022年度の静岡県立大への合格者数は33人(途中退学、講習のみ、公開模試のみの生徒は含まれない)。その他にも東大・京大・名古屋大・静岡大といった難関国公立大学や、早慶上理をはじめとした難関私立大学にも多数の合格実績を持ちます。

特に教師の質にこだわっており、全国教育指導者育成協会が認定した優秀な「教育士」が数多く在籍しています。

講座はそれぞれレベルが設定されています。例えば静岡県立大の薬学部であれば「レベル6」、経営情報学部なら「レベル4」となっているので、これを目安に講座を選びましょう。二次試験対策ができる「実戦入試対策シリーズ」、単元別に基礎が学べる「単科講座」なども充実しているので、目的に合わせて講座を選べます。

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