関西学院大学の一般入試は4種類! 出題傾向やおすすめの塾・予備校も解説

関西学院大学は、関西の難関私大「関関同立」の一つに数えられる名門大学です。関西(かんさい)大学と名前が似ていますが、こちらは「かんせいがくいん」と読みます。兵庫県西宮市に本部を置いており、赤い瓦屋根とクリーム色の外壁で統一された、独特の建築様式である「スパニッシュ・ミッション様式」の美しいキャンパスも人気です。

関西学院大学は、1889年に宣教師ウォルター・ラッセル・ランバスが設立して以降、一貫してキリスト教に基づく青年教育を行っています。創立時は神学部と普通学部の2つのみでしたが、現在では多数の学部を持つ総合大学となりました。それぞれの学部はキャンパスごとに以下のように分かれています。

西宮上ケ原キャンパス・神学部
・文学部
・社会学部
・法学部
・経済学部
・商学部
・人間福祉学部
・国際学部
西宮聖和キャンパス・教育学部
神戸三田キャンパス・総合政策学部
・理学部
・工学部
・生命環境学部
・建築学部

特に神戸三田キャンパスの理系4学部は、2021年4月に再編されたことでも注目を集めています。そんな関西学院大学に合格するためには、どのような対策が必要なのでしょうか。

この記事では関西学院大学の入試情報から出題傾向と対策方法、おすすめの塾・予備校まで徹底解説します。関西学院大学を目指している人はぜひ参考にしてください。

関西学院大学の入試方法や偏差値・難易度とは?

まずは関西学院大学の入試制度や難易度をお伝えします。

関西学院大学の入試制度

関西学院大学の入試には「全学部日程」「学部個別日程」「共通テスト併用日程」「英数日程」の4種類があります。2023年度は2月1日・2日に全学部日程が実施されていました。

全学部日程は北海道から鹿児島県まで全国24都市、その他の日程は東京都や愛知県、福岡県など10都市で実施されます。また、共通テスト併用日程は3月にも出願のチャンスがあり、他大学の入試結果を見てから出願することも可能です。

入試方式も、学部ごとに異なるため確認しておきましょう。例えば、学部個別日程があるのは文系学部のみで、理学部・工学部・生命環境学部・建築学部では実施していません。英数日程はその名の通り英語・数学だけで受験できる方式ですが、神学部・文学部・社会学部・教育学部では行っていません。

そして関西学院大学では一般選抜の他に、4つの形で総合型選抜を行っています。学校で探究活動に取り組んだ経験がある人を対象とする「探究評価型入学試験」などさまざまな条件があるため、関西学院大学が第一志望の人はぜひチェックしてみてください。

なお、関西学院大学への出願や受験票取得、合否照会、入学手続きに手続きには、受験ポータルサイト「UCARO(ウカロ)」への会員登録が必要です。早めに登録を済ませておきましょう。

関西学院大学の偏差値・難易度はどれくらい?

大手予備校である東進のデータによると、関西学院大学の偏差値は57~65です。最も高いのは国際学部の65、次いで法学部・商学部の61です。一方で偏差値56以下の学部もあり、日程によっても差があります。

大学が発表している入試結果のデータで2023年度の全学部日程の倍率を調べてみると、2.0~3.0倍の学部・学科が多くなっています。しかし、国際学部だけは頭一つ抜けており、3科目型で6.1倍、英語1科目型で6.2倍という高倍率でした。国際学部志望の人はライバルが多いことを念頭に置いて、しっかり対策をしましょう。

関西学院大学の出題傾向と対策方法とは?

続いて、関西学院大学の出題傾向と対策方法をお伝えします。なお、学部ごとに傾向が大きく異なるため、ここでは募集人数の多い全学部日程について解説します。

英語は長文3題でボリューム大。時間配分に注意

英語は全問マーク式で、大問6つの構成です。そのうち3問は長文読解でボリュームがあるので、時間配分に気を付けましょう。内容は空欄補充や語句整序など、文脈を理解していないと解けないものが多くなっています。単語や熟語を定着させた上で、素早く英文を理解できる速読力も必要となります。対策として、長文の演習を繰り返すことが必須です。

また、大問4~5は文法・語法の空欄補充の小問集合です。時間オーバーで取りこぼすともったいないので、大問4~5を長文より先に解いてもよいでしょう。大問6は会話問題となります。ここでは教科書の知識だけでなく、基本的な口語表現を覚えておくと役立ちます。

国語は基礎知識を固めて取りこぼしをなくそう

国語は全問マーク式で、現代文・古文がそれぞれ1題の大問2問構成です。現代文・古文ともに難易度は標準レベルなので、丁寧に読み解くことを意識してケアレスミスを減らしましょう。現代文は評論または随筆からの出題です。漢字や慣用表現など、日本語の知識を問うものも出題されます。

古文は文法や語彙、古典常識などの基礎知識がカギとなります。暗記できる部分はしっかり知識を定着させておいてください。基本問題を繰り返し解き、間違えた部分が解けるようになるまで復習しましょう。

文系数学は出題傾向への慣れ、理系数学は計算スピードがカギ

数学の出題内容は、学部や受験方式(文系型・理系型)で異なります。文系学部や文系型は試験時間60分で大問3つ、理系学部や理系型型は90分で大問4つ、どちらも記述問題が1問含まれます。文系・理系ともに微積分が頻出となるので、苦手な人は必ずカバーしておきましょう。その他は幅広い単元から出題されます。難易度は標準レベルなので、教科書に載っている知識をしっかり定着させておくことが重要です。

文系の人は、さまざまな単元・出題パターンの問題に慣れておくため、1冊だけでなく何冊かの問題集を解くことをおすすめします。理系型には計算量が多い大問も含まれるため、計算スピードを上げるトレーニングもしておきましょう。

関西学院大学を目指すならどこがいい?おすすめ塾・予備校3選

ここでは、関西学院大学合格に強いおすすめの塾・予備校を3つピックアップしました。どんな予備校で教わるかは受験においてかなり重要です。以下を参考に、自分にぴったりの塾・予備校を見つけてください。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)は日本トップクラスの予備校であり、年々実績を伸ばしています。2022年度は関西学院大学に2802人が合格(現役生のみ、講習生含まず)。これは、東進史上最多の数字です。

高クオリティーな映像授業でおなじみの東進ですが、それ以外にもさまざまな講座やサポートが受けられます。例えば「志望校別単元ジャンル演習講座」では、のべ100万人の東進生のデータとAIを活用し、志望校や学力に合わせて演習問題セットを提案してくれます。受験のプロの採点と解説授業も受けられる、「過去問演習講座」もおすすめです。

模試が充実していることも東進の魅力の一つです。関西学院志望の人は「全国有名国公私大模試」を受験しましょう。実施日から最短中9日で結果が返却されるため、今後の学習計画の立て直しにも素早く取り組めます。

駿台予備学校

駿台予備学校(以下、駿台)は、数多くの実績を持つ優秀な講師に教えてもらえることから高い人気を誇ります。2022年度は、関西学院大学に1817人の合格者を輩出しました(駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績、現役・浪人の両者含む)。

駿台の授業は「選抜・難関・標準・基礎」の4つのレベルに分かれ、周囲のライバルたちと切磋琢磨しながら合格を目指せます。このうち関関同立は「標準」レベルに設定されています。「高3関関同立英語」など関関同立対策に特化した通期講座も行われているので、ぜひチェックしてみてください。

その他、サポート体制がしっかりしていることも駿台の特徴です。受験指導のプロである「進路アドバイザー」と、駿台OB・OGの現役大学生「クラスリーダー」がダブルでサポートしてくれます。受ける講座や模試が分からない時など、気軽に相談してみましょう。

高学館

高学館は大阪府内に17校を展開している、現役大学受験専門塾です。ローカル塾ながら実績は申し分なく、2023年度は301人が関西学院大学に合格を果たしています(現役生のみ)。立地上、関西の大学に強く、大阪府近郊に住む受験生におすすめです。

例えば高3のコース分けを見てみると、「京大・阪大受験対策コース」「神大・市大・府大受験対策コース」など志望校別に細かく分かれています。もちろん「関関同立大受験対策コース」もあります。同じく関西学院大学を目標とする高校生のライバルが周りにいる分、モチベーションも上がるでしょう。

ただし高学館ではきめ細やかな指導を行うため、完全定員制をとっています。校舎・講座ごとに定員になり次第募集を終了してしまうため、注意してください。

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