山口大学の入試形式は? 医学部は難しい? 出題傾向やおすすめ塾・予備校まで紹介

山口大学は中堅レベルの国立大学です。2015年に創基200周年を迎え、山口県の中心的な総合大学として知られています。学部は、人文・教育・経済・理・医・工・農・共同獣医・国際総合科学部の9つ。山口市の吉田キャンパスを本部とし、医学部と工学部は宇部市にキャンパスがあります。

県トップを誇る山口大学に入るためには、入念な対策が必要です。この記事では入試の仕組みや偏差値といった基本情報から、具体的な対策方法、おすすめ塾・予備校まで、山口大学の一般選抜について徹底的に解説します。

山口大学の入試制度や難易度は?

まずは山口大学の入試について、基本的な情報をまとめました。

山口大学の入試の仕組み

山口大学の一般選抜では、まず大学入学共通テストの受験が必要です。その後、2次試験の前期日程が2月下旬、後期日程が3月中旬に実施されます。ただし教育学部は後期日程が行われないので、注意してください。

募集人数は後期の方が少なく、前期の3分の1ほどの学科が目立ちます。そのため、前期日程で合格できると理想的です。また、近年の深刻な医師不足の状況を受け、2022年度から医学部 医学科の募集人数が90人から109人に増員されました。医医狙いの人にとって山口大学は狙い目と言えます。

共通テスト・2次試験の科目については、学部・学科によって差があるので、早めに募集要項で確認しましょう。学力検査の他、教育学部の一部学科では小論文や実技、面接が行われます。また、後期日程では小論文や面接を課す学部が多いため、学力検査とは別に対策しておくのがおすすめです。

さらに一般選抜の他に、山口大学では総合型選抜、学校推薦型選抜、帰国生徒入試などさまざまな入試を行っています。自分に合った方式を選びましょう。

山口大学の偏差値・難易度はどれくらい?

大手予備校の東進グループのデータから山口大学の偏差値を調べてみると、理系は62(医学部 医学科)がトップ、文系は56(教育学部 学校教育教員養成課程 教科教育コース〈社会科教育〉)がトップでした。

しかし、偏差値48以下の学部学科も存在します。医学部や共同獣医学部はレベルが高いものの、それ以外の学部はそれほど難関ではありません。

また、大学が発表している2023年度のデータで倍率を調べるとどの学部学科も倍率は高めで、ほとんどの学部は志願倍率3.0倍を超えていました。特に、医学部 医学科は6.8倍、共同獣医学部は6.3倍もの競争率です。偏差値が高くないからと油断せず、他の受験生と差を付けられるように対策しましょう。

山口大学の出題傾向と効果的な対策は?

ここからは山口大学の入試問題の内容を見ていきましょう。効果的な対策方法もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

英語は多様な出題形式に慣れる必要あり!

英語は全問記述式で、長文読解2題、会話文・手紙の空欄補充が各1題という構成です。問題文も英語で表記されている大問があるため、読み間違えないように注意してください。また、比較的難しい単語が出てくる傾向にあります。単語帳を活用し、共通テストレベル以上の単語力を身に付けましょう。

長文読解は単語の空欄補充、文意の選択問題が中心で、和訳の記述問題も含まれます。大問1つの中にさまざまな出題形式が含まれるため、その全てに慣れておく必要があります。

大問3の会話文・手紙の空欄補充は、日常生活で使える実用的な表現を中心に出題されます。英会話に慣れておくために、共通テストのリスニング問題などを聞き込むと効果的です。資料の読み取りも必要なので、過去問や似た形式の問題集でしっかり対策しましょう。

国語は予備校などで記述対策を

国語は現代文・古文・漢文がそれぞれ1題ずつの構成となっています。現代文は漢字の読み・書き取りなど基本問題をはじめ、記述問題が多め。「130字程度で説明」など重めの記述も含みます。レベルとしては標準的ですが、演習を繰り返して対策しましょう。記述問題は、予備校の講師などプロに添削してもらうのがおすすめです。

古文・漢文もレベルは標準的ですが、記述が多めです。古文は傍線部4カ所程度を全て現代語訳する問題が出されます。漢文の現代語訳問題も長めの文章で書く必要があり、正確に読み取らなければなりません。共通テストレベルの単語帳や問題集を活用し、単語力・読解力を身に付けましょう。

数学は微分・積分など頻出分野を把握しよう

山口大学の数学は、理系数学が「α」「β」に分かれており、学部学科によって必要な科目も指定されています。試験時間や大問数も「文系数学」「α」「β」で異なりますが、ここでは多くの学部で出題される理系数学αについて解説します。

理系数学αの範囲は数学IA、数学ⅡB(数列・ベクトル)、数学Ⅲです。平面ベクトル、空間ベクトル、微分・積分、三角関数、図形と方程式、確率、数列、複素数平面などが頻出となっています。山口大学のホームページには過去問と解答・出題の意図が掲載されています。過去問演習の際は、特に「出題の意図」も把握しておきましょう。

微分・積分、三角関数、確率、数列、ベクトルを含む問題は、文系・理系を問わず頻出の傾向です。特に微分・積分は苦手とする受験生が多いため、しっかり演習を積んで対策しましょう。

山口大学を目指す受験生におすすめの塾・予備校3選

ここでは、山口大学を目指す人におすすめの塾・予備校を厳選してご紹介します。

東進ハイスクール・東進衛星予備校

東進ハイスクール・東進衛星予備校は、日本一の現役合格実績を誇る大手予備校です。2023年度は山口大学に248人が合格しました(現役生のみ、講習生含まず)。国公立医学部 医学科にも強く、山口大学の30人をはじめ、全国の国公立医医へ1064人を合格に導きました。山口県内には、フランチャイズ予備校である東進衛星予備校が多数あります。

東進ハイスクール・東進衛星予備校では、多彩な講座を組み合わせることで、レベルや志望校に合わせた対策ができます。特におすすめは「志望校別単元ジャンル演習講座」と「過去問演習講座」です。志望校別単元ジャンル演習講座では、AIによる学力診断を活用し、自分に最適な演習問題を解くことができます。過去問演習講座では、プロによる過去問の採点・添削指導が受けられます。山口大学の全学部の2次試験に対応しているため、山口大学志望の人は必見の講座です。

模試のクオリティーも高く、山口大学志望者全員におすすめです。「共通テスト本番レベル模試」や「全国有名国公私大模試」のほか、医学部志望ならさらに「医学部82大学判定テスト」も受けてみましょう。

河合塾マナビス

河合塾マナビスは、予備校業界トップクラスの合格実績を誇る河合塾の、高レベルな授業を映像で受講できる予備校です。山口県には「山口中央校」があります。2023年度はグループ全体で山口大学に184人、その中でも医学部 医学科に29人が合格しています(河合塾グループ関連法人の在籍者および講習受講生の集計)。

河合塾マナビスでは約1000講座の中から、自分にぴったりの講座を選べます。例えば英語だけで約240講座もあり、伸ばすべき学力を的確に伸ばせる仕組みです。

また、河合塾マナビスでは受験生一人ひとりにアドバイザーが付き、二人三脚で合格を目指していきます。志望校決めから部活とのスケジュール調整、学習計画の作成まで、いつでも親身に相談に乗ってくれます。

能開センター

能開センターは1976年に設立され、今では全国に約2万3000人の生徒が通う老舗予備校です。確かな合格実績もあり、2023年度は東京大学に17人、京都大学に32人、早慶上理に169人など国公立や難関私大にも強いです(ワオ・コーポレーション全体の正会員のみの数値、講習生含まず)。中国・四国・九州地方には岡山県、広島県、徳島県、香川県、大分県に校舎があります。

能開センターではきめ細かなカリキュラムによって、どんな受験生でも志望校合格に導く仕組みがあります。大学受験向けコースも、通常の「大学受験コース」と中高一貫生向けの「大学受験準備コース」が用意されており、高1・高2の頃から計画的に力を付けることができます。

また、能開センターでは「指導者会議」が毎月行われるなど、講師も常に勉強し続けています。各教科の講師たちが入試問題を研究しているため、最新の入試動向に合わせた対策が可能です。

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